レンジでチンして良いもの、いけないもの、おもしろいものを教えてください
ライフハッカー編集部さま
電子レンジで食べ物を温める時にプラスチック容器やサランラップに包んだまま温めると体に有害な物質が出ると聞きましたが本当でしょうか? 電子レンジを使う際には何に気をつけたら良いでしょうか?
弱腰レンジより
弱腰さまへ
電子レンジは便利で強力な調理器具です。つまり、便利ではありますが使い方によっては危険でもあります。レンジでスパークや破裂が発生することもあれば、有害物質が食べ物に溶け出す可能性もあります。だからといって電子レンジの使用をやめるのではなく、安全な使用方法を学び便利に使いましょう。
レンジOKの容器
電子レンジで食べ物を温める時、何かしらの容器に入れる必要があります。使って良い容器と避けるべき容器をリストアップしてみました。
使って良い容器:
・ガラス容器:容器の中では一番安全で、使用するのをオススメします。
・紙皿・ナプキン・ペーパータオル等:ただしペーパータオルによってはプラスチックで作られている場合もあり、紙皿、紙のコップにはプラスチックでコーティングされている物もあるので気をつけてください
・陶器:Ceramics Todayでは磁器や陶磁器の使用を推奨しており、低温焼成した陶器の使用は破裂の可能性があるため、控えた方が良いそうです。記事には使用安全をチェックする方法が書いてあるので陶器の容器が大丈夫かチェックするには一度ご覧になると良いでしょう(叩いてみて鈍い音がしなければ問題ありません)。また、容器に金属の模様がプリントされているとスパークが発生する可能性があるので気をつけてください。
・クッキングペーパー(食品用耐油耐水紙):これらの特殊紙は電子レンジに使用しても安全です。
使ってはいけない容器:
・アルミホイル:使えなくはないのですが基本的には使わないほうが良いでしょう。
・金属容器(缶詰等):使わないようにしましょう。
・スーパーマーケットで使われる茶色の紙袋:これらの紙袋は衛生的ではなく、熱で出火や有害物質が気体化する可能性もあるようです。インク、糊、そしてリサイクルされた物質には熱に反応し有害な物に変化するので使うべきではなく、オーブン用のクッキングバッグを使った方が良いでしょう。
・ビニール袋、ゴミ箱、フィルム容器:これらを使って料理する人たちがいるとは思えないのですがネブラスカ大学によると、これらを使い電子レンジで料理するのはやめたほうがよいそうです。
グレーゾーン:
・プラスチック類:多くの方がプラスチックを電子レンジで温めると発がん物質が発生すると思っているかもしれません。安全だと言われているBPA(ビスフェノールA)が含まれていない製品も環境ホルモンのような物質が発生する可能性はあるようです(ただし、BPAはそこまで危険性はないとする研究結果もあります)。まだ結論ははっきりしていない部分も多いのですが、Environmental Working Group(アメリカの環境調査団体)はプラスチック容器を電子レンジに使うのは避けた方が良いと主張しています。ただ、FDA(アメリカ食品医薬品局)はプラスチックからどれくらいの化学物質が発生するかによって電子レンジに使用でいるかできないかを決めているようで、容器によってはFDAの承認が出る場合もあります。
ハーバード大学医学大学院の発表によると、電子レンジ対応の承認を得るには、容器を熱した際に有害だと思われる化学物質の量が動物実験にて確認した有害レベルより100〜1000倍以下でなくてはならないそうです。そのような試験に合格した容器だけが電子レンジ対応等の承認がもらえるようです。
・発砲スチロール:プラスチックと同じ様に発砲スチロールには電子レンジ対応と書かれている容器もあります。
プラスチック容器を電子レンジで温める場合、割れがあったり、古かったり、変色したプラスチック容器は使わないようにしましょう。また、ラップをかぶせるのであればラップと食べ物が触れないように注意しましょう。
食べ物と飲み物
食べ物によっては、電子レンジで調理すると人体に有害な物質に変化することもあります。
電子レンジで暖めて良い食べ物:
・ベーコン(油が飛び散らないようにするための工夫は必要!)
・冷凍ピザ
・卵(スクランブルエッグやポーチドエッグに)
・ケール(ポテトチップスより健康的なスナックに)
・ポテト(やっぱりポテトチップスが食べたいという方に)
・レモンやライム(果汁をより多く絞るための下準備として)
・ポップコーン
・野菜
・デザート(スポンジケーキやブラウニー等)
・下記に紹介する食べ物以外であれば何でも
電子レンジで暖めてはいけない食べ物
・ブドウ(レンジで暖めると燃え上がりプラズマガスが発生します)
・殻に入っている卵やゆで卵:医療メディアWebMDによると卵をレンジにかけた際、圧力が内部にかかり破裂するそうです(殻付きや、ゆで卵で殻を剥いても同じ様に破裂するそうです)。卵をレンジに入れる際には穴を数カ所開けてからのほうが良いでしょう。
・乾燥唐辛子:About.comの科学サイトによると唐辛子に含まれるカプサイシンは揮発性があり、出火の可能性もあるとの事です。乾燥された物を電子レンジに入れない事、そして空気中に散ってほしくない物は電子レンジに入れないようにしましょう。
注意すること
・電子レンジで水を沸かす際は、箸のような物をコップに入れないと熱しすぎて爆発する可能性があります。
・卵のように内部圧力で破裂しそうな食べ物は前もって穴を開けるかカットしておきましょう(例として、ホットドッグ、ソーセージ、ジャガイモ等)。容器に入れる場合には蒸気が抜けるようにしてください。
上記以外の物
電子レンジに金属を入れるとスパークして故障や怪我の原因に繋がることは知っている人も多いと思います。他にも電子レンジに入れてはいけない物は多いのですが、下記に電子レンジの便利な使い方を少しお教えしましょう。
電子レンジに入れると便利なもの:
・濡れたキッチンスポンジ:レンジでチンすると殺菌ができます。チンする前に、スポンジに含まれた洗剤を洗い流してください。
・園芸用土:かなり奇抜ですが、土の殺菌のために電子レンジにいれます。種を発芽させる前が良いようです。
・ジップロックに入れたタオル:DIYの即席湯たんぽになります
・DIYカイロ:バッグの中にお米や豆等を入れて加熱します。バッグが無い場合には靴下に入れても良いそうです。
・コスメ用品:電子レンジを使えば、コスメ用品は湯を沸かさなくても簡易に温められるそうです。コンディショナーや脱毛用のホットワックス、そしてフェイスマスクも温めて使用すると良いでしょう。
・レモンを入れた水:電子レンジの内部をキレイにできます。
入れてはいけない物:
・乾燥状態のスポンジ:発火の可能性があります
・「Is It a Good Idea to Microwave This?」という番組で紹介された全ての商品:この番組では、専門家が数百個の商品を電子レンジに入れてその安全性を検証しています。検証された商品の中には、喋るグリーティングカード、花火、スプレー缶、ピカチュウのマスコット、そしてプロパンガスタンクもあります。ほとんどの検証結果は商品が溶けてしまったり、出火したり、火花が散ったり、煙が出たりしたので、これらの商品は入れないようにしましょう。
・生き物:これは説明不要ですね。
グレーゾーン
・石けん:電子レンジに石けんをいれても危険はないのですが、面白い物が見れる代わりに石けんを無駄にしてしまうのでグレーゾーンに入れてみました。
・CD:たまにはCDを電子レンジにいれて楽しみたい時があるかもしれませんよね?
くれぐれも気をつけて電子レンジをエンジョイしてください。
ライフハッカーより
Melanie Pinola(原文/訳:tomo)
Photos by Oleksiy Mark (Shutterstock), State Farm, JoshuaDavisPhotography
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