研究結果:ナビを持ったままだと方向感覚が鈍る
スマートフォンやGPS機器があると、あちこち歩き回るときに便利です。しかし、それに頼り過ぎると、持って生まれた方向感覚がなまってしまう可能性あります。土地勘をつけたいなら、スクリーンは手放しましょう。
オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターの神経学者であるBrendan Kelley博士は、The New York Times紙のChristopher Mele氏に、GPS機器やスマートフォンは精神的な松葉づえの働きをしていると説明しています。基本的に、GPS機器に依存するほど、その地域を実際に把握したり、自分の勘を頼りに行きたい場所に行くことができなくなりがちです。GPSを使えば目的地に早く到着できるかもしれませんが、逆にGPSが無いときは完全に迷ってしまうかもしれません。
他にも似たような研究がいくつかあり、どれも同じような結論を出しているようです。東京大学の石川徹氏による研究では、GPSを使用した人たちに自分が歩いた道筋を再現してもらうと、正確さの度合いがはるかに低いことがわかりました。ドイツのマンハイム大学のStefan Münzer氏による別の研究では、GPSでなく昔ながらの地図を使う方が、道しるべとなる重要な目印を記憶できるとしています。
というわけで、方向感覚を発達させたいなら、スクリーンを見るのをやめて周囲の景色に注意を払いながらGPS無しで歩いてみましょう。知らない町に初めて到着したら、昔ながらの地図を使うのもいいかもしれません。その方が、目的地の位置を大局的に見ることができますし、地図を指でたどると自分の歩くべき道筋を意識的に把握していけます。自分がいる位置を把握できるようになってから再びGPSを手にすれば、移動時間を短縮できます。
To Improve Your Sense of Direction, Lose the Technology | The New York Times via Science of Us
Patrick Allan(原文/訳:春野ユリ)
Photo by xamanu.
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