羽田空港の吉野家「牛重」とは

2016.10.14 12:05 更新

読了時間:7分57秒

すっかり東京の空の玄関口として定着してきた羽田空港。国内旅行や海外旅行で利用した人も多いのではないだろうか?

そんな羽田空港は、国内旅行者はもちろん、海外からのお客様をお迎えする場所なので、設備が充実しているのである。そのひとつが「食」だ。

駅弁などが注目を浴びる中で、一時脚光を浴びた空弁も魅力的だし、実に様々なレストランが入っているのだが、今回のターゲットはファストフードだ。

なんでも、名前を聞けば誰でも分かるようなファストフード店が羽田限定で特別メニューを提供しているらしいのだ。

その2店舗とは、かたや「早い・安い・うまい」でおなじみの牛丼界の丼、いやドンである「吉野家」と、かたやサクサクの天ぷらを安価で味わえる天ぷら界の雄「てんや」。

前回の築地を読んだ読者から、「また、近場で手軽に食べられるおいしいものを教えてよ」というリクエストをもらったので、筆者はさっそく、お昼ごはんを抜いて、羽田空港へと向かうことにした。

結論から言えば、大満足の一杯だった。出張などで羽田を使う人や、近々東京に遊びに来る、という人は以下の記事を読んでぜひ試してほしい。

羽田空港

 

庶民の味方「吉野家」「てんや」

吉野家といえば、松屋・すき家と並んで牛丼御三家とも称される一角であり、かつ、1945年に誕生した牛丼業界の重鎮である。

かつてはあのキン肉マンの大好物として描かれたことも。まさに牛丼界のドンと呼べる存在だ。

その売上高は2016年2月時点の連結四半期決算でおよそ1,857億円!現在急成長中のすき家に水を開けられてはいるものの、存在感は大きい。

ちなみに、一号店は前回触れた築地の店舗だ。

吉野家一号店

対して、てんやはというと、平成元年に誕生したまだ新しい丼チェーン店で、高級料理の定番ともいえる、サクサクの天ぷらが乗った天丼を安価で提供して、人気を博している。

牛丼業界にはまだ追いつくまでにはいたっていないものの、将来性のある産業だ。

肝心の限定メニューについてだが、吉野家は「牛重」、てんやは「海宝天丼」なるメニューを提供している。

実は牛重については、はじめは国会議事堂限定メニューだったらしい。なんでも「国会議事堂らしいメニューを作ってほしい」という衆議院(!)の要望を受けて出来たメニューなのだとか。国会議事堂にある吉野家は、国会の見学で入れる場所にはないらしく、羽田空港で発売されるまではまさに「議員の特権」とも言える食べ物だったようだ。

てんやの「海宝天丼」はというと、穴子、エビ、ホタテなどのまさに海の宝が詰まった豪華な天丼だ。

羽田に到着

まずはてんやから攻めようとやってきたのは羽田空港国内線ターミナル(京急線)。改札を出て、案内所のあるロビー(B1F)に出ると、正面のフードコートの右手側にてんやはある。

近づいていくと、看板を発見!

海宝天丼

確かに「羽田限定」、そして「海宝天丼」の文字がある。

期待を胸に、さっそく中へ。

食券機で「海宝天丼」を選択。値段は980円(税込)なり。天丼を500円で提供していることを考えると、なかなかの高級メニューと言えそうだ。

食券を店員に渡すと、その店員が厨房に向かってこう叫んだ。

 

「はい、羽田一丁!」

 

店側の略称が「羽田」とはさすが「羽田限定メニュー」である。

そして、お待ちかねの天丼の姿がこちらだ。

海宝天丼

丼からはみ出さんばかりの巨大な穴子を筆頭に、エビ、ホタテ、イカ、鮭、かぼちゃ、インゲンの天ぷらが入っている。980円が高級だと感じたが、納得の内容だ。

味は?もちろんおいしい!なかでもインパクト大の穴子がうまい!

そしてお腹もいっぱいになるボリューム。大満足である!

しかし、筆者はこの後に吉野家にも行くのだが…さてどうしたものか。

閑話休題 羽田のビュースポット

思いの外、お腹が一杯になってしまったので、羽田のビュースポットに行ってみた。そこは、国内線ターミナルならば、6階の展望ラウンジにあたる。

6階の高さからは滑走路が一望でき、飛行機の離着陸の様子がよく見える。羽田の利用客に混じって、飛行機撮影目当ての人々もたくさんいた。

ここでは、軽食が食べられる喫茶店があるので、壮大な景色とともに、ビールを一杯、なんていう優雅な休憩もおすすめだ。

せっかくなので、筆者も一枚撮ってみた。

羽田空港

二店舗目:吉野家の牛重

さて、休憩を挟んで膨らんだお腹もこなれてきたので、国内線ターミナルの吉野家へと向かう。

これがなかなか遠く、腹ごなし以上に疲れてしまう。

が、吉野家に着くと、さらに衝撃の事実が判明する。なんと牛重が食べられるのは国際線ターミナルの吉野家だという。。。

がっくりしながらも急いで国際線ターミナルに向かう。今回はターミナル間を結ぶ無料シャトルバスを利用した。

無料シャトルバス乗り場

バスに揺られること数分。国際線ターミナルに到着。吉野家はこの4階にあるらしい。ちなみに国際線ターミナルの4階は「江戸小路」という日本家屋を模したお店が並んでいるエリアがあり、浅草の仲見世を思い出すような風情を感じた。

羽田空港 江戸小路

肝心の吉野家はというと、4階行きのエスカレーターを登って、左に突き進むと「おこのみ横丁」というエリアがあり、そこをさらに進んだところにある。

ようやくお店を発見。国内線ターミナルの吉野家から実に40分近く…長かった…。

そして、メニューに輝く「牛重」の文字。え!なんとお値段は1,240円(税込)。

牛丼380円ということを考えると、ものすごい高級メニューだ。さすが議員特権メニュー…

出てきたのはお重とお新香、味噌汁。なるほど、高級感がある。

吉野家「牛重」

パカっと開けるとキレイに敷き詰められた牛肉と、大きめのネギ。

吉野家「牛重」

普通の牛丼がお重に入っているくらいかと思っていたが、味付けも普通とは違う。なんというのだろう、高級すき焼き肉が敷き詰められている感じだ。天丼でお腹いっぱいにもかかわらず、一気に食べ尽くしてしまった。

これは一度食べるべき味だ!あの庶民の味方の吉野家とは思えない味だ!

まとめ

今回の特別メニューの検証は結果的には大満足のうちに終わった。特に吉野家のほうは、いい意味で期待を裏切られた。

出張に行く前の元気のチャージに、旅行に行く前のテンションをさらに上げるために、ぜひご賞味いただきたい。

また羽田空港には、文中でちょっと紹介したようなビュースポットもあり、カメラ小僧にはたまらないロケーションだ。また、吉野家のある江戸小路なんかは歩いているだけでも楽しい。たとえ本来の飛行機搭乗という目的がなかったとしても十分に楽しめるので、ちょっとしたお出かけスポットとして利用してみるのもよいかもしれない。

子どもがいるなら間近で動く飛行機の姿はきっと喜ばれるだろう。

週末のお出かけスポットに迷ったら、ぜひ行ってみてほしい。そして特別メニューを堪能していただきたい。

関連記事

角がたった刺身を築地で

【すた丼】家であの味を再現
  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • はてなブックマーク
  • ブーストマガジンをフォローする
  • ブーストマガジンをフォローする

同じカテゴリのおすすめ記事

新着記事

フィルターバブルとは?マーケターが注意すべきポイント

2024.11.20 09:34

ファンベースマーケティングはなぜ重要?押さえるべき成功ポイント

2024.10.23 10:01

ダークパターンとは?その種類と注意点について解説

2024.9.18 09:49

ブーストマガジンについて
ページトップ