9月23日、東京ビックサイトで開催されている「2016第56回全日本模型ホビーショー」においてRCメーカーの老舗京商がまったく新しいコンセプトのレーシングドローン「DRONE RACER」を発表した。
そのコンセプトはズバリ「“超低空”が新しいあそびをクリエイトする」というもの。未来のクルマをイメージした「DRONE RACER」が地上35cmを滑空し、抜きつ抜かれつの模擬レースを展開した。
ドローンのレースというと、ゴーグルを着けたパイロットがドローンからリアルタイムに送られてくる映像をもとに空中を自由自在に飛び回りタイムを競うイメージが強い。ただ、そこまでの技術を習得するにはかなりの練習が必要となり、機体はフレーム・モーター・フライトコントローラー(パソコンでいうところのCPU)などを自分で買い揃えて組み立て無くてはならない。しかし、クラッシュすれば数千円〜数万円がパーになる。もちろん、ゴーグルを使ったリアルタイム映像の受信にはアマチュア無線免許が必要だ。
今回の京商DRONE RACERは、それらの煩わしさを一切無くした画期的な機体だ。気圧&超音波センサーで機体の高度は35cm/60cmに自動的に保たれ、ワンタッチ操作でテイクオフ/ホバリング/ランディングを行うことができる。
操作はドローンで通常使用される4chスティックプロポ(左右ともに上下左右動かして操作する)ではなく、RCカーで一般的なホイーラープロポを使用する。アクセル/ブレーキをコントロールするスロットルと、機体の向きを左右に変えるホイール(ハンドル)のみだ。これならば、少し練習すれば機体を自由にコントロールすることができる。
スピードは通常セッティング(プロペラ角度0°)では30Km/hだが、3段階に変えられるプロペラの角度を20°にすれば約34.5Km/hにもなる。プロペラの角度は付属のアームホルダー(0°/10°/20°)で簡単に変えることができる。
そして何より目を引いたのはその美しさだ。今までのレース用ドローンはフレームむき出しのいわゆる“裸”の状態。京商DRONE RACERは未来のクルマをイメージしたボディが付属する。しかも、6色のLEDで機体の判別をできる。ここまでスタイルにこだわったレース用ドローンは今まで無かったのではないだろうか。
また、レースのおもしろさを演出する仕組みづくりも長年RCカーレースを運営してきた京商のノウハウが詰まっている。機体には個別のIDが振られた赤外線ユニットが搭載されており、ゲートに仕掛けられたらいップタイムカウンターにより簡単にタイム計測ができる。そして、レースマシンをつくる楽しみを与える「DRONE RACE SETTING MANAGER」が秀逸だ。PCやAndroid端末と機体を接続すると、専用アプリで機体の設定を変更することができる。設定は、フライトでありながらコーナーリングのグリップ具合を調整することができる(遠心力でスライドさせるか、させないか等)など、クルマに近いセッティング変更が可能だ。
さらに今後は、強力なモーターや回転数が上がるギヤ、FPV(First Person View ドローンからリアルタイムに送られてくる映像を見ながら操縦すること)を可能にするカメラ&モニタ―のセットなどRCカーによくある豊富なオプションが発売になるというから、ラジコン&レース好きにはたまらない。
DRONE RACERの開発を担当した開発マネージャー石川博義氏によると、自身もレース用ドローンをFPVで挑戦しようとした中で、ホバリングすら難しい現実に挫折してしまったそうだ。今回のDRONE RACERは、それに対する石川氏なりの提案でもある。
石川氏と同じように、今までドローンレースをやってみたいと思いながらもハードルの高さに挫折してしまった方も多いかと思う。京商DRONE RACERはそんな方々にぴったりのアイテムと言えそうだ。
今回の発表会にはJ-CASTのカス丸も特別取材していた詳しくはこちら
気になる価格は、本体以外に送信機、バッテリーなど全てセットになってレディセットの価格が ¥26,000(税別)と本格的なドローンに比べリーズナブルになっている。
発売は11月25日予定だが、9月24日(土)から11月6日(日)までに予約をすると、スペアバッテリーが貰えるキャンペーンを実施している。
https://www.kyosho.com/jpn/topics/campaign/presentry/drone_reservation-campaign2016/index.html
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