■ゲーム音痴がゲームショウに行く
最近、VRという言葉を耳にすることが増えているのではなないだろうか?
VRはVirtual Reality(仮想現実)の略で、コンピュータが作った環境(例えば、3次元の映像や音楽)にあたかも自分自身が入り込んだような体験ができる技術のこと。
2016年はVR元年と言われている。
Googleの段ボール製VRヘッドセット「Cardboard」海外展開を始めとして、世界中でVRが盛り上がっている。そんな中、ゲーム界隈で日本最大規模の見本市である東京ゲームショウ2016はVR関連でアツいらしい。
らしい、というのは、普段ほとんどゲームをしない私は、ゲーム×VRと聞いても「なんとなく、すごそう」とぼんやりしている。しかしブーマガ編集部の面々は興奮気味だ。ゲームにはうといが、超デカい市場なのは間違いない。せっかくなので、連れて行ってもらうことにした。
東京ゲームショウ2016概要
会 期 : 2016年9月15日(木)~18日(日)
15日・16日はビジネスデイ
17日・18日は一般公開
会 場 : 幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)
開催規模
出展社は昨年の480社から増えて、今年は過去最多の614社。
また、出展社の国・地域は37と、こちらも過去最多を記録している。
出展社数の内訳は、昨年が国内234社、海外246社だったのに対して、今年は国内269社、海外345社と海外勢が約100社増で、全体の過半数を占めた。
その理由として、スマートフォンや新たなVRプラットフォームの誕生によりゲーム産業が世界規模で拡大、それに伴い優良なコンテンツを保有する日本企業との商談を求めたり、国際間での協業を模索する海外企業が増えているとのこと。
またイベント終了後の速報として、総来場者数は歴代最多の27万1,224人(昨年268,446人)とのこと。VR元年とあって、注目度の高さがうかがえる。
■予想外の熱気
さて、訪れたのは9月16日のビジネスデイ、会場は幕張メッセだ。
会場の最寄り駅に降り立って真っ先に感じたのは、これほどスーツを来た人が少ない展示会は他にないのでは?という点。スーツ姿の人はほぼいないし、ビジネスカジュアルも越えて、まるでフェスのような自由さだ。それに、非常に多国籍。改めて、ビッグイベントなのだと感じた。
会場に入ってみると、プレイステーション、バンダイナムコ、スクウェア・エニックス、カプコンなど、大型ブースにまず目が行く。まずはPlayStation VRをぜひレポートしたかったのだが、整理券は開場1時間で終了しており、キャンセル待ちも行列。すっかり乗り遅れた編集部一同は、残念ながら体験できなかった。これは痛い。VR元年の熱気を舐めていたようだ。
PSブースのコスチューム、一見すると青と白の爽やかなワンピースだが、フラッシュをたいて撮影すると、青字にPSロゴが浮かび上がる。芸が細かいぞ。
■ゲームショウ名物といえば
最初から外してしまい気落ちした私は、同行した編集部Oにコンパニオンの麗しい女性陣を撮影しようと持ち掛ける。読者の皆さんには、その収穫をお届けしたい。
■VR体験してみた
さて、美しい女性たちのお陰で元気が出てきた。気を取り直して、VRを体験せねばなるまい。株式会社モノビットが展示していたOculus Rift&Oculus Touch VR体験デモをやってみた。
内容はオンライン対戦型の戦艦ゲームだ。
ちなみに私は以前に一度、ジェットコースターに乗るVRを体験したことがある。ただその時は振り回される激しい動きに酔ってしまい、あまりよい感想を持っていない。今回はどうだろうか。
若干の不安を抱きながら、頭にVRヘッドセット(Oculus Rift)をかぶり、両手にコントローラー(Oculus Touch)を握る。
お!目の前に突然、小さな海が広がっており、手前には戦艦が並んでいる。
ちょっと興奮するぞ。
まずは右手を戦艦に伸ばして、Oculus Touchのボタンを押して戦艦を握る。握ったまま勢いをつけると、海上に戦艦を「ポイッ」と投げることができる。
なんだこれ!?戦艦を握って投げるなんて、現実ではあり得ない。楽しいぞ!
調子に乗ってポイポイと投げるが、勢いがつかず手前に落ちたり、まっすぐ投げられない戦艦もあった。このあたりの操作は、多少の慣れが必要そうだ。
また、Oculus Touchのボタンを押すと、視点が変更できる。通常のプレイヤー視点に加え、戦艦に乗る、俯瞰、の3つが可能。戦艦に乗ると、まるで海上を漂っているようでなかなかいい気持ちだ。
今さらだが、VRは360度全てにバーチャルな世界が広がっている。3Dとの大きな違いはそこだ。飛び出す映像を「眺める」3Dに対して、VRはバーチャルな世界に「自分がまるごと入って」楽しむ。頭ではこれが仮想現実だとわかっていても、すっかりゲームの中に没入している気分だった。
そのせいで、ボタンで視点を切り替えると、現実(のように感じている世界)に突如ゲーム的な動きが入ってきて、やや混乱した。このあたりも慣れだろう。
さて、デモが終わり頭に被ったOculus Riftを外してもらう。
この瞬間も、「あれ、戦艦に乗っていたはずなのに、なんでここにいるんだろう?」と一瞬戸惑った。
目の前にはむさ苦しい編集部Oが立っている。
そうか、こっちが現実だったっけ(しょんぼり)。
補足だが、VRを体験する際には一つ注意してほしい。
デモを体験した編集部Oに、Oculus Touchをつけた右手で軽く殴られる事件が発生したのである。地味に痛かった。VR体験中はすっかり夢中になってしまうので、広い空間でプレイするのが望ましい。安全第一!
※今回は取材のためにプレイヤーに近寄ったので殴打が起きてしまったが、通常の体験時は近づけないようモノビットさんが配慮しているとのこと
■こんなVRもあった
さて続いて、サバゲー好きの編集部Oが株式会社シリアルゲームズの展示に向かう。
展示していたのは、30秒VR射撃体験だ。
市販の電動エアソフトガンに、Androidスマホをセットしたスコープ、Bluetoothサイレンサーを組み合わせることで、エアソフトガンがガンコントローラーに様変わりして、VR射撃が楽しめるという提案。Oculusなどのデバイスがなくても、スマホなどを組み合わせることで手軽にVRを楽しめるのが特徴だった。
大きな企業ブースでは、Oculusなどの専用デバイスを使った「ガッツリ」としたVRデモが中心だったが、このVR射撃のようなパターンもあるのか。
VR、すそ野が広いぞ!
■まとめ
今回はVRを中心に見て回ったが、それ以外にも、バイオハザードやファイナルファンタジーなど有名タイトルの新作に関連した展示があり、各ブース盛り上がっていた。
また個人的には、私は操作が難しいゲームが苦手なのだが、VRは直感的にプレイできるので、ゲーム人口を広げる可能性を感じた。
没入できるVRの楽しさ、ぜひ読者のみなさんにも体感してほしい。
家電量販店などで見かけたら、お試しあれ!
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