コスパ・スピード重視で検証。一番良いワイヤレス充電器は?

2018.1.19 17:07 更新

読了時間:6分59秒

[検証]いま買えるiPhone用ワイヤレス充電器で一番コスパが良いのはどれ?

ワイヤレス充電してみたいけど、充電器の種類がよくわからず、正直どれが良いか全然わかっていなかった…そんな人へ。

前回、ギズモードでは、Apple純正のケーブルと電源アダプタ、高速充電できる組み合わせはどれかを検証し、ベストな組み合わせを導き出しました。それで満足してはするべからず、今年ようやくiPhoneに初めて搭載されたワイヤレス充電性能を試さないことには、ギズモードの名が廃るというもの。

12月頭にリリースされたiOS 11.2で、高速ワイヤレス充電に対応しましたし、米ギズモードでは、12ドル(約1350円)から、90ドル(約1万円)の価格範囲のワイヤレス充電器5種類の充電性能を検証しました。

テスト方法

テスト手順はシンプル。ワイヤレス充電に対応した3種類のiPhone(iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X)を、完全に充電切れ状態にした後、ワイヤレスパッドの上に各iPhoneを置き充電。iPhoneは充電中に自動で電源オンになるので、30分後と60分後の充電状況を記録しました。すべての充電器は同じコンセントに差し込みましたが、電源アダプタが付属していない充電器の場合は、iPhone Xに付属しているApple電源アダプタを使用。2回ずつ充電テストを行い、それぞれの結果の平均値を最終結果としています。

余談として、最初にこのテストをした時は、iOS11.1で全てのiPhoneと全ての充電器をテストしたのですが、その後iOS 11.2がリリース。ワイヤレス充電できる充電量が5ワットから7.5ワットにアップデートされました。このせいで、テストを一からやり直したのは辛かったですが、おかげで全部のiPhoneでワイヤレス充電がどのように機能するか、ほぼ完全に把握できました。

テスト機器

従来のケーブル式の充電器と違って、ワイヤレス充電器はそれぞれ仕様が異なります。電力は一般に5ワットから9ワット、さらに10ワットの範囲まであります。

テストした中でもっとも安いIKEAのRALLENパッド(12ドル/約1350円)とAnker PowerPort Wireless 5 Pad(19ドル/約2100円)は、どちらも5ワット。次にアップルストアでも販売しているBelkin Boost Up Wireless Charging Pad(60ドル/6980円)とmophie wireless charging base(60ドル/6980円)は7.5ワットの電力で、最後にSamsungのWIRELESS CHARGER CONVERTIBLE(90ドル/6548円)は、折りたたみ可能な充電器で最大9ワットの出力です。

ギズモード編集部:日本で購入できるものは日本のストアの価格を、購入できないものはドル円換算の価格を表記しました。

結果

iOS 11、または11.1の場合の結果は明確でした。すべての充電器で、iPhone 8 PlusとiPhone Xのバッテリーは30分後に15〜17%充電され、60分後には31〜34%充電されました。一方、iPhone 8は、Samsungの9ワット充電器を使用した場合は、30分で最大25%のバッテリーを充電、60分後には50%充電されました。この結果により、iOS 11と11.1においては、充電速度は価格や最大出力に関係なく、全部ほぼ同じであることが判明しました。

しかしながらiOS 11.2では、事情がかなり変わります。2回目のテスト結果では、5ワットのワイヤレス充電器と、より高価な7.5ワットと9ワットの充電器の間に大きな差が生まれました。Belkin、Mophie、Samsungのワイヤレス充電器は、全く同じデバイス・充電器であるにも関わらず、以前より50〜70%速く充電することができました。

興味深いことに、同じ価格と電力にも関わらず、Mophieの充電器は、Belkinの充電器よりも若干早く充電できるようです。また、BelkinとMophieよりも30ドル高価にも関わらず、実際はサムスンのワイヤレススタンドはそれほど速くありませんでした。Samsungの9ワットは、アップルの限界の7.5ワットを超えているからだと思われます。iOS 11.1のテスト結果とは異なり、11.2では、特にBelkinとMophieの充電器に関しては、あまり一貫性がありませんでした。

結論

ワイヤレス充電器で充電したいときはまず、iOS11.2にアップグレードする必要があります。ソフトウェアをインストールするだけで、iPhoneの充電速度をアップさせることができるからです。また、iPhoneに最適なワイヤレス充電器を探す場合、Qi互換(PMAではなく)であることを確認し、7.5ワットの電力であることを確認しましょう。今回のテスト結果では、Mophieの60ドル(6980円)の Wireless Charging Baseがもっともコストパフォーマンスに優れていたと言えます。

ギズモード編集部:日本ではWIRELESS CHARGER CONVERTIBLEが6500円ほどで買えるため、同等のコストパフォーマンスになります。


しかしながら適切にセッテングしたとしても、ワイヤレス充電は、全てのiPhoneの箱に同梱されている電源プラグで充電するよりも遅いことを覚えておくべきです。さらにアップルの29ワットのUSB-C電源プラグ(または同等のサードパーティーオプション)と、USB-C to Lightning Cableを利用すると、わずか30分で50%以上受電できますが、ワイヤレス充電では、19〜35%が限界です。

しかしワイヤレス充電のメリットは速度よりも利便性です。

特に就寝時には、暗闇の中コードを探して挿す面倒臭さから開放されます。寝る前にスタンドに置くだけで充電開始。一晩あればどんなに遅い充電器でもフル充電できますからね。ワイヤレス充電はスマートフォンの必須要件ではありませんが(といいつつ一般的になっていますが)、そんなにお金をかけず実現できるワイヤレス充電。

今年にはAirPowerも登場します。入手できたらまたテストを行いたいと思います。

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gizmodo

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