平凡なパパから「クッキングパパ」に昇格するためには?
漫画の『クッキングパパ』に憧れます。
あれだけマメな性格で料理上手ならば、妻からは感謝されて(少なくとも基本的人権は認めてもらえて)、子どもたちが思春期や反抗期を迎えたときでも慕い続けてくれる(少なくとも無視されることはない)はずです。
理想のクッキングパパに近づくためには、料理の基本を覚える必要があります。
料理をはじめるのに年齢は関係ありません。
60代後半の男性が料理にチャレンジしている『亀渕昭信×土井善晴 男の料理入門塾』(亀渕昭信・著 土井善晴・著/学研プラス・刊)が役に立つはずです。
料理する前に。正しい手の洗いかた
バクテリアなんかは皺の奥のほうにいてるわけで、中途半端な洗い方をするとそれがみんな出てきてよけいに汚くなる。
ですから、完全に洗うんやったら三分、せめて三十秒以上は洗わないとダメです。
(『亀渕昭信×土井善晴 男の料理入門塾』から引用)
手を洗うのは、殺菌消毒のほかにも「気持ちにけじめをつけるため」です。
はじめに雑菌や汚れを念入りに落とせば、気分がスッキリします。清潔感をあらためて意識するので、料理中が「顔や髪にさわらないようにしよう」という気持ちになります。
土井先生がアドバイスする「せめて三十秒以上は手を洗うこと」には納得できます。
当コラムの筆者であるわたしは食品工場に勤めていますが、そこでは45秒間の手洗いが義務付けられています。食中毒を防ぐためです。
3枚重ねの手袋を着けるまえに、洗浄液、消毒殺菌液、逆性せっけん溶液を使って45秒間、ブラシで手のひらの皺の奥まで洗っています。
料理をする前には、洗浄と殺菌のために手を洗いましょう。
気まぐれに、日曜クッキングパパをやってみたのはいいけれど、家庭内でO-157やノロウィルスによる感染が起こってしまえば元も子もありません。
フライパンに残った焼き汁をソースにしない
ソース作りでの間違いとしてよくあるのが、焼き上げたフライパンにたまった油を肉汁だと思ってお肉にかけて食べようとすることだ。
調理済みの脂(油)は傷んでいて体に悪いので絶対に食べないでほしい。
(『亀渕昭信×土井善晴 男の料理入門塾』から引用)
これは知りませんでした。焼き汁は「うまみ」だと思っていました。
土井先生は「酸化した油をもとにソースを作るのは、天ぷらを天ぷら油で食べるのと同じ」とおっしゃっています。確かにそうですね。
肉を焼いたあとに残っている「汁っぽいもの」は、もちろん肉汁も含まれているのですが、酸化した脂肪や調理油も混じっています。
あの汁は美味しいといえばそう言えなくもないのですが、カラダに良くなさそうです。
ステーキ料理における肉汁ソースの正しい作り方は、フライパンに付着している肉の旨みだけを使うものです。
酸化した油をキッチンペーパーでふきとったあとに、かすかな肉汁と好みの調味料(赤ワイン・塩・コショウなど)を合わせてソースを仕上げます。
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