銃乱射事件に巻き込まれたときの対処法
先日、ニューヨーク市で、男がピックアップトラックで高速道路の自転車専用レーンを暴走し、8人を轢き殺しペレット銃とペイントガンを抱えてトラックを飛び出しました。その場にいた大勢の歩行者、サイクリスト、ハロウィーンの衣装を着た子供たちが、「銃だ」「撃ってるぞ」「逃げろ」と叫んで逃げ回りました。
これは、ラスベガスのカントリーミュージック・コンサートで58人が殺され600人が負傷した1カ月後の出来事です。10月17日には、メリーランド州で男1人が同僚5人を銃撃して3人を殺したあと、デラウェア州へ車を走らせ別の6人を銃撃しました。
こうした事件を受け、多くのアメリカ人が、少なくとも1度か2度は銃乱射事件に巻き込まられたどうするかを考えたと思います。
そして、多くの人がそんなものは存在する必要がないと思っていた、公式のガイドラインが発表されました。国土安全保障省が一般市民のためのガイドActive Shooter: How to Respond(銃乱射事件:いかに対処すべきか)を公開したのです。このガイドは、よく知られた「Run、Hide、Fight(走る、隠れる、戦う)」プロトコルをベースに、いくつかの詳細な指示が付け加えられたものです。
避難する
ご存じのように、ほとんどの銃乱射事件は警察が駆けつけたころにはもう終わっています。私たち市民は、何ら公式の指示がない状況で、独力で意思決定をしなければなりません。もし職場、大量輸送機関の中、パブリックスペースなどで銃撃に遭遇したら、真っ先にすべきことは現場からの避難です。私は今、あらゆるパブリックスペースの非常口を調べているところです。乱射がはじまって、誰からの指示も仰げないとき、どこに逃げたらいいかを頭の中でイメージしておきたいからです。ガイドラインには、利用可能な避難経路がある場合は現場からの避難を試みるようにと書かれています。そして、以下の注意事項が続きます。
・頭のなかで避難経路と避難計画をイメージする
・ほかの人びとが同意するかにかかわらず、避難する
・荷物や所持品は置いていく
・可能であれば、ほかの人が逃げるのを助ける
・銃撃が起きている場所に誰かが立ち入ろうとしていたら、止める
・両手を見えるように出しておく
・警察官の指示に従う
・怪我をしている人を動かそうとしない
・安全な場所についたら911に電話をする
隠れる
逃げることができない場合は、隠れてください。銃撃犯の視界の外にある、侵入しづらい場所を探してください(ドアをロックし、机などでバリケードを築ける部屋など)。袋小路的な場所(出入口が1つしかない教室など)は避けるのが理想ですが、緊急時に場所をより好みしている余裕はないかもしれません。携帯電話は消音にして、物音を立てないようにします。
反撃する
逃げることも隠れることもできない場合は、110にダイヤルしてください(声を出せないときは、オペレーターに何が起きているかが聞こえるようにする)。最後の手段は、反撃です。近くにある物を投げたり、即席の武器を利用するなど、実力行使に出てください。アメリカ国土安全保障省のガイドには、自分が銃を持っている場合の行動については何も書かれていませんが、ラスベガスの乱射事件に巻き込まれそのとき銃を携帯していた人たちによると、銃を持っていても実際には役に立たなかったそうです。銃撃犯がどこにいるかわからなかったというのもありますが、現場に到着した警察官に誤って撃たれるのが怖くて銃を出せなかったということです。
銃撃のあと、警察官が到着したときにどう対応すればいいなど、そのほかの詳細についても熟読しておきましょう。そして常日頃から、非常口の場所をチェックするようにしてください。
Image: Brian A Jackson/Shutterstock.com
Source: Homeland Security, The Washington Post, Business Insider
Leigh Anderson – Lifehacker US[原文]
(訳:伊藤貴之)
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