再び脚光を浴びる昔ながらの日本酒の製法「生酛(きもと)」とは?

2017.11.1 12:07 更新

読了時間:2分10秒

意外と知らない?日本酒業界で再び脚光を浴びる伝統の技の結晶「生酛」を徹底解説!

皆さんこんにちは。日本酒の瓶に「生酛」と書いてあるのを見たことある方は多いのではないでしょうか。
 
その「生酛」について、どのくらいご存知ですか?
 
これを読んだら生酛造りの日本酒を飲まずにはいられない!日本酒の「生酛」について徹底解説します!

Contents

生酛とは?
生酛造りは重労働
生酛造りのお酒の味は?

生酛とは?

まずは、読み方から。「生酛」とは「きもと」と読みます。「酛」という字は、他では見かけることの少ない漢字なので、読みにくかったりしますよね。それでは、ここからは、「生酛」とは一体なんなのか、ご説明します。

日本酒造りの工程で、酒母造りがあります。酒母とは、蒸した米・麹・水を用いて優良な酵母を培養したもので、その後の醪(もろみ)造りのベースになります。
 
多くの蔵では、酒母をつくる際に、「醸造用乳酸」という人工の成分を入れて、酵母を培養します。乳酸(乳酸菌が生み出す”酸”のこと)を入れることで空気中から入り込んでくる雑菌や野生酵母を死滅させ、必要な酵母だけを培養するためです。

このように造られた酒母を、「速醸酛(そくじょうもと)」といいます。
 
精製された乳酸は手に入らなかった明治以前は、蔵に自生している乳酸菌を空気中から取り込んで乳酸をつくらせ、不要な菌の繁殖を防いでいました。このように造られた酒母を、生酛と言います。

要するに、「生酛造り」とは、自然の乳酸菌の力で酒母を造る、昔ながらの方法ということです。

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