私が「格安ビール」を飲んでいる理由
私はどんな種類のビールだって好きです。でも、自宅の冷蔵庫をあけると、もっぱら中に入っているのはクアーズライトの缶ビール(格安ビール)です。どうしてでしょう? それで十分だからです。ええ、本気です。
どうしてそんなもの飲んでるの?
ホームパーティーを開いたり、ほとんど向こうが透けて見えるような薄い色のビールジョッキを片手にバーで腰を下ろしていたりすると、必ずと言っていいほど聞かれる質問です。どうやら、醸造されたクラフトビールを注文しないと犯罪になるようです。
正直なところ私は、すっかり台頭してしまったそうした「ヒップなビール文化」があまり好きではありません。何とかブルワリーの新しいビールを試してないとクールじゃない的なヤツです。
彼らは、上から目線で、「ビール通」ぶりをひけらかしているかのように感じます。クアーズライトをゴクゴク飲んでいる私たち庶民は劣っているとでも言わんばかりです。私は、小さなビール工房が存在することを忌々しく思っているわけではありません。本当です。でも、こういうビールを飲んでいる人たちが、ほかのビールを飲んでいる人たちよりも上というわけではありません。彼らが飲んでいるのも、ただのビールなのです。
ようするに、まわりの人たちが知りたがっているのは「どうして私が分厚いステーキハウスバーガーを買うお金があるのに、マクドナルドのチーズバーガーを食べたがるのか?」という理由です。
答えは、気楽で、安いからです。ぶっちゃけて言うと、心地良いからです。私がボックスワインを飲んでいるのも同じ理由です。格安ビールと同じく、それでまったく問題ありませんので。
仲間といっしょに飲み物を注文するときに、味覚の幅を広げたいとは思わなかったり、「気分を高めてくれる、家ではなかなか味わえない」ものを飲みたいとは思わなかったりするときだってあります。ライトビールの軽い味と酔いさえあればいいと思うときもあるのです。最悪な人たちがたくさんいる、この最悪な場所のことを忘れて笑うために。
いちおう言っておくと、私は羽目を外したい大学生ではありませんし、「高級」ビールを飲める金銭的な余裕もあります。それはよくわかっています。でも実際には、そんなものがほしいとはほとんど思わないのです。おすすめされる高級ビールの多くはおいしいものです。でも、味が重いし、個性が強すぎるような感じがします。一方の「格安」ビールは、安い上に味もなかなかです。もしバドワイザーやクアーズ、ミラーをはじめとするマスマーケット向けの味が及第点をクリアしていなかったら、これほど長く市場に出回っていることはないでしょう。
私はビールカクテルをつくるのも好きです。たとえば、トマトジュースを加えたレッドアイや、ミチェラーダ(ライムやウスターソースなどが入ったメキシコで人気のカクテル)などです。こうしたカクテルをつくるときも、格安ビールはちょうどいいベースラインになり、ほかの材料の味が損なわれることはありません。ビールを使って調理することも多い私ですが、格安ビールは料理にもうってつけです。
最後に、私の場合、格安ビールは飲みすぎても気分が悪くなりません。「お酒にお金を使いすぎてしまった」という罪悪感にも襲われないし、翌朝の二日酔いにも襲われないという両方の意味です。クアーズライトなどの大衆向けビールはときどき、水で薄められているとか、ほとんど水だとかのジョークのやり玉にもあげられています。
ええ、そうですとも! そのおかげで何本か飲んでも十分な水分が保たれ、ずっと楽にペースを調整できます。おまけにカロリーも大幅に少ないので「リラックスしたくなってビールを飲むとダイエットの足が引っぱられる」なんて事態も避けられます。いいことづくめ、というわけです。
笑いたければ、笑ってください。でも、私は誰にでも、お気に入りの格安ビールがあるべきだと思います。いつでも頼りになる格安ビールが。
さて、あなたのお気に入りは何でしょう?
Image: Grace Smith/Flickr
Patrick Allan – Lifehacker US[原文]
(訳:阪本博希/ガリレオ)
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