「また会いたい」と思われる人になろう。究極の気配りテクニック5選
先日、ある仕事で女性誌の編集部に電話をかける機会があった。
全部で35媒体。そもそも女性編集部というと、どうしてもドラマ「ファーストクラス」のようなイメージが拭いきれず、「ちょっと怖い」というステレオタイプがあった。少し震える手で、ほぼ同じ時間帯、同じ要件で電話をかけ続けたのだが、こうも違うものか!と驚くほど電話の応対が違った。
もちろん、相手は社員かもしれないし、アルバイトかもしれないし、誰も編集部にいなくて別の課の人が臨時で電話に出ていたのかもしれない。けれど、声の感じからしか相手がイメージできない電話は、印象の良し悪しに大きく差が出るツール。「また電話したいな、一緒にお仕事したいな」と第一印象で思わせるか否か、これってその後の仕事に大きく影響してくるものだ。
ビジネスにおけるキーポイントは「攻めの気配り」
では、どうしたら「また会いたい」と思ってもらえるのだろうか?
ビジネスにおいては、最低限のマナーを持って、きちんとした応対を心がけるのは当たり前のこと。そこから一歩進んだ「攻めの気配り」が大切だと主張するのは、一流企業100社以上でマナー指導を行っている尾形圭子さんだ。
「攻めの気配り」とは、相手に積極的に働きかけ、強く自分を印象づけるアクションのこと。
たとえば、思わず見惚れてしまうような立ちふるまいや絶妙なタイミングでのフォローやサポートなど、強く相手の心に残り、「また会いたい、一緒に仕事がしたい」と思わせるような気配りである。
そんな「攻めの気配り」をするためには、相手に興味を持つこと、そして言葉や表情をよく観察し、相手の気持ちを感じ取りながら、状況に合った行動ができることが必要だ。では、実際に尾形さんの著書『一流企業100社で教えたビジネスマナー「気配り」レッスン37』(学研プラス・刊)から、いくつかのポイントをみていこう。
テクニック1:挨拶
たかが挨拶、されど挨拶。
初めて会った人はもちろん、よく会う相手、同じ社内の人に対しても、挨拶はとても重要だ。背筋を延ばし、相手の目を見て挨拶する、ここまでは普通。
相手の心に迫る挨拶をするためには、挨拶の後のプラスαの一言が重要だと尾形さん。「おはようございます。今日は良いお天気ですね」「お先に失礼いたします。明日の打ち合わせ、よろしくお願いいたします」などと、ほんの一言加えるだけで、相手との距離はぐっと近くなる。
テクニック2:名刺交換
仕事をする上で欠かせないのが名刺交換。
名刺は、その人の顔といえるほど大切なものなので、扱いも丁寧にすべきもの。だからこそ、名刺にその場で何か書き込んだり、片手で軽々しく扱うのはNGだと尾形さん。また、名刺を切らしてしまうという事態はできれば避けたいが、もしも切らしてしまった場合は、後でお届けにあがるくらいの対応をすべきなのだとか。
同時に名刺交換をするときは、相手の名刺入れの上に自分の名刺を置くもの。もしも自分の名刺が横書きで相手が縦書きだった場合、名刺入れは相手に合わせて縦向きにしておくと、「なんて気配り上手!」と感動されること請け合いだ。ぜひ取り入れて欲しいテクニックだ。
ちなみに私自身、入社直後に「名刺を受け取るとき、『頂戴します』と一言添えるといい」と上司から教わり、以来名刺交換の際は、必ず「頂戴します」と伝えている。確かに、一言あるだけで感じがいい気がするので、こちらもよろしければぜひ。
テクニック3:電話応対
冒頭でも述べたように、声がすべての電話応対は、最大限の気配りをする必要がある。尾形さんが薦めるのは「相手が目の前にいるように対応する」ということ。表情や態度は見えないけれど、それらはすべて声にあらわれるからだ。
そして、話すスピードや言葉遣いなど、基本的なマナーをおさえた上で実践したい「攻めの気配り」は、できるだけ名前で呼びかけること。名前で呼びかけることによって、信頼感や安心感が増すのだそう。特に、保留後に「◯◯様、お待たせいたしました」と言われると、たとえ長時間待っていたとしても、なんとなく許せてしまう気持ちの良さだ。
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