ボディービルダー直伝。週1回10分でボディーメイクできる筋トレ法

2017.10.14 18:07 更新

読了時間:6分26秒

週1回10分で始めるボディメイク!ボディビルダー直伝「超高効率トレーニング」

筋トレが続かないのは「頑張りすぎている」から

筋トレの理論には様々なものがありますが、今回紹介するのは「忙しい人」「長時間のトレーニングはやりたくない人」「週に1〜2回の筋トレで成果を出したい人」にぴったりの、超高効率トレーニング理論です。この理論を提唱するのがアメリカのボディビルコンテストでの優勝経験も持つ北島達也さん。北島さん曰く日本のトレーニー(筋トレをする人)は、「頑張りすぎ」が原因で結果が出せず、モチベーションを維持できないのだそうです。ここでは北島さんの著書『ハリウッド式 THE WORKOUT – 分単位で自分史上最高の身体をつくる 脳と身体のコネクトメソッド』を参考に、「北島メソッド」の基本を紹介します。

初心者は「週1回10分」だけで筋肉がつく!

北島メソッドの基本は「1部位・週1回・3セット+α」です。例えば男性の多くが最初に鍛え始める胸の筋肉を大きくしたいと思うならば、ベンチプレスのような高重量が扱える大胸筋の種目を3セットだけ行い、そのあとパンプアップ*(充血)させるための+αの種目を行うだけです。時間にしておよそ10分〜15分程度で終わってしまいます。

このたった3セットも、全てのセットで全力を尽くすわけではありません。北島メソッドにおいて、全力を尽くすのは最後の3セット目だけ。1セット目はフォームを確認しつつ、使う筋肉へ意識を集中させていく練習セット、2セット目は3セット目のためのテンションを盛り上げるセットという位置付けで、あくまで準備段階に過ぎません。

“早く結果を出したい人の多くは、1回のワークアウトでさまざまな部位を鍛えようとしがちですが、これは全くの逆効果です。引用:前掲書p26”

さらに北島さん曰く、初心者には「1日で全身を鍛える」「1日で複数の部位を鍛える」というやり方はふさわしくないと指摘しています。筋肉は大量の血液を必要としますが、一度に複数の筋肉を鍛えすぎると心臓が筋肉の成長のための血液を供給できず、中途半端な結果に終わってしまうからです。

つまり筋トレの初心者が最短で筋肉をつけるためには、1部位にターゲットを絞って、週にたった1回10分〜15分の筋トレをするのがベストだというわけです。しかも全力を尽くさなくてはいけないのは3セット目のたかだか1分足らずの時間だけ。辛くて疲れる一般的な筋トレのイメージを覆す理論です。

※パンプアップ:軽い重量で高回数のトレーニングを行うことで筋肉を追い込み、特定の筋肉への血流量を増やして筋肉の成長を促すテクニック

なぜ「週1回10分」で筋肉がつくのか?

●筋肉は「鍛えたぶんだけ大きくなる」わけではない

一般的には、辛い思いをすればするほど体力を使えば使うほど、体は強くなると思われがちです。しかしボディメイクに関していえば、この考え方は間違っています。

なぜなら筋肉は長時間鍛えるからではなく、脳が身の危険を感じるほどの刺激を筋肉が受けることによって成長するからです。であれば毎回クタクタになるほど筋トレをする必要はありません。短時間でも脳に「もっと強くならないとマズい」と感じさせてやれば、それで筋肉は大きくなるのです。

●「奇跡の7秒間」は週に1回しかやってこない

脳が危機感を感じるほどの負荷をかけるには、今持っている最大の筋力を使う場面を作ってやる必要があります。しかし私たちの体は、そう簡単に最大筋力を使えるようにはできていません。

ひとつの筋肉が最大筋力を出せるチャンスは、48〜72時間に一度、たった7秒と言われており、この「奇跡の7秒間」で受けた刺激が筋肉を最も成長させます。引用:前掲書p25

例えば大胸筋の最大筋力を一度発揮したら、次同じ力が出せるのは2〜3日後になります。腕や背中、脚も同じです。「トレーニングそのものが好き」という人は別として、「きちんと結果を求めるワークアウト(仕事)」として行うのであれば、高頻度で筋トレを行うべきではないのです。さもなければ別段筋肉を成長させない、最大筋力以下の筋トレを重ねることになり、努力に見合った成果が得られないままになってしまいます。

「でもそれなら週に2〜3回できるのでは?」と思うかもしれません。しかし最大筋力を使う筋トレは、筋肉以外の靭帯や腱にもダメージを与えます。これらの回復期間を含めると1部位週2〜3回の筋トレは多すぎます。したがって1部位週1回、多くとも2回に抑えるべきというわけです。

●集中力は長時間保てない

また、最大筋力を使うためには心身ともにテンションが最高潮になっている必要があります。「火事場の馬鹿力」という言葉があるように、人間は危機を感じたり、極度の興奮状態に陥ったときに初めて文字通りの全力を出すことができます。

このためには筋トレに意識を集中させ、かつ「怒りのホルモン」であるアドレナリンを分泌させて、脳のタガを外してやる必要があります。基本の3セットのうち、1セット目と2セット目はそのための準備セットでなくてはなりません。

しかし筋トレの途中でジムのトレーナーや他の会員と世間話をしたり、週末の楽しい予定などに意識を逸らしてしまうと、心身のテンションは急激に下がってしまいます。これは体力的に疲れているときにも起こります。長時間トレーニングするほど筋トレ中に世間話などが入り込む隙は多くなり、疲労による集中力不足の可能性も高まります。

集中力不足は最大筋力の発揮を妨げるばかりか、怪我の危険性も高めます。したがって効率と結果を求めるワークアウトを行うには、短時間で切り上げる方が良いのです。

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