子どものストレスは「人は変わるものだよ」と教えることで軽減できる
10代の若者は、社会生活での葛藤やストレスを受け流せる精神的強さは持ち合わせていません。では、どのように対処すればいいのでしょうか。
テキサス大学の心理学者David S. Yeager博士の研究によると「君はまだ成長途中で、変わっている真っ最中なんだ」ということを彼らに教えると、ストレスが軽減されることがわかりました。
Yeager博士はティーンエイジャーのグループに、若者の人格はまだ発展途上であることについて書かれたカジュアルな科学記事を読んでもらいました。また、「社会では挫折は一時的なもので、(本人を含めて)人は変わりうるのだ」という体験談も読ませています。
一方、別のグループにはどちらの情報も与えませんでした。そのあと、2つのグループは、面識のないティーンエイジャーたちを聴衆に迎えて、短いスピーチを行なったのです。彼らには知らされていなかったのですが、実は聴衆は「腕を組んで彼らに敵意を持っているように見せかけてほしい」と指示されていたそう。
人格と変化について前もって教わっていたグループは、このストレスにうまく対処できました。その一方で、別のグループは非常に高いストレス値を示したのです。
研究グループはそのあと、教室に舞台を移しました。自己申告に基づく「ストレスが多かった日」のコルチゾール(ストレスホルモン)値を測定。その結果、人格と社会適応力について前もって教わっていた学生は、教わっていなかった学生よりもずっとうまく社会の嵐を切り抜けていることがわかりました。
さて、ここで重要なのは、The New York Timesが指摘しているように、同年代の若者の教訓が役に立っていたということ。Yeager博士は言います。
“我々は子どもたち自身に、ほかの子どもたちに体験談を語って聞かせるようにはたらきかけています。そうすることで子どもたちは自分が尊重されていると感じ、やる気をかき立てられるのです。”
つまり、年上や同世代の子どもに協力を求めて、年下の子どもに自分たちの経験を話してもらうことが大切ということ。あるいは、学校でそういうプログラムを組んでもいいかもしれません。さまざまなアドバイスを元に、「人は変わるものだ」と知ることができれば、子どもたちは幸せになれるのです。
Image: Rawpixel.com/Shutterstock.com
Source: yourteenmag, The New York Times
Leigh Anderson – Lifehacker US[原文]
(訳:松田貴美子/ガリレオ)
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