2017年3月に開催されたドローン空撮映像のコンテスト「Drone Movie Contest 2017」でグランプリを受賞した、株式会社NAVA 代表取締役でドローングラファの佐々木光洋氏。私は審査員として、このコンテストに出品された全122作品を見たのだが、佐々木氏の作品には群を抜いたインパクトと質の高さがあった。今回から4回に渡って、佐々木氏の経歴やグランプリ作品を生む映像へのこだわりについてインタビューしていきたい。
【Drone Movie Contest 2017 グランプリ受賞作】Kanlaon Volcano(Canlaon) Aerial shoot
田口 グランプリ作品『Kanlaon Volcano(Canlaon) Aerial shoot』は、火山の迫力がビシビシと伝わってくる素晴らしい映像でした。佐々木さんはドローン空撮をどのようなきっかけで始められたのでしょうか?
佐々木 初めてドローンと出会ったのは2013年でした。もともと映像制作をしていたのですが、日本人向けの観光業をアメリカで営む方から、観光PR動画を制作してほしいと依頼を受けたことがありました。その際にいろいろとツールを調べる中でドローンを見つけて、実験したのがきっかけです。
田口 2013年ですか。タイミングとしては結構早いですね。そのころ使っていた機体は何ですか?
佐々木 そのころはDJIのPhantom 1でした。カメラはアクションカメラのGoProで、カメラのブレや傾きを補正するジンバルもなく、機体にカメラを直付けするタイプですね。
田口 今と違って、機体から手元へリアルタイムに映像が届かないので、録画モードにしたGoProをドローンに積んで飛ばして、飛ばし終えてから録画映像を確認する…という時代ですよね。
佐々木 今みたいに簡単に飛ばなくて、フライトするだけで大変でした。Phantomのサイズだとジンバルを搭載することが難しくて、DJIのF550という組み立て式の機体を買ってジンバルをつけるなど、いろいろと試行錯誤していた時代でした。
ただ、そうやっていろいろと工夫したものの、観光PRの仕事は最終的には成立せず、ドローンが数機と技術だけが残ったのですが…(苦笑)。
田口 でも、それがドローン空撮を事業に取り入れるきっかけになったわけですよね。
佐々木 そうですね。そこからドローンの練習や実験をいろいろとやり始めて、実際に仕事の中で使ったのは2014年〜2015年ごろでしょうか。企業の工場案内で建物の全景を見せたいというニーズにドローンを活用したこともありました。
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