フィリップスの『Philips Hue』を設置するとどんなリッチな生活が送れるようになるの?【最高の部屋を作る。】
最近IoTやスマートホームという言葉を数多く耳にするようになった。が、中身については“スマホとつなぐと便利なんでしょ!”くらいの認識で、実はちゃんと理解している人は少ない。リノベーションやインテリアコーディネートをきっかけに導入すると、一体どんなメリットがあるのだろうか? ここではパナソニック、シャープ、フィリップスという、特にIoTやスマートホームに積極的な3メーカーにメリットや本気度を聞いてみた。今回はフィリップス編です。
LED照明にいち早くWi-Fi接続機能を搭載した『Philips Hue』。照明というシンプルな家電は、IoT化によってどのように変化したのか?従来の照明にない新たな価値や使い方を探る。
フィリップス ライティング『Philips Hue』
スマホやタブレットからワイヤレスで操作でき、1600万色以上の色調に変えられるスマートLED照明シリーズ。電球をはじめとする3種類の照明と、ブリッジやスイッチなどのアクセサリーをラインナップする
“照明を超えた照明”の価値を
IoT化で創造していく
スマホを使って明るさや光の色合いを調節できるLED照明が増えているが、その先がけとなったのが『Philips Hue』だ。2012年に海外でリリースされ、2013年には国内での販売も開始。現在はラインナップが充実し、iOSの「Siri」による音声コントロールにも対応するなど、利便性も高まった。今やIoT製品を代表する存在とも言えるが、その誕生はごくシンプルな発想によるものだった。マーケティングなどを担当する追越隆則さんは、当時の状況を次のように振り返る。
「照明はガジェットやインテリア、
ヘルスケアツールにまで進化する」
「単純に『LED電球をWi-Fiに接続したらどんなことができるのか?』という考えから、開発がスタートしました。ちょうど世の中にスマホが普及し、Wi-Fi環境も浸透してきた頃でしたが、明確な目的や用途を想定していたわけではなく、『何か生活が変わるのでは?』といった素朴な疑問からアイデアを膨らませていったんです」
日本と違い、部屋が広く照明の数が多い欧米の住宅事情を考えれば、遠隔操作は確実に受け入れられる。その上でどのような機能を搭載するか検討された。専用アプリでは単純に明るさや色を調節するだけでなく、写真からピックアップした色をランプに設定できるエンターテインメント的な機能や、タイマーやスマホのGPSと連動して点灯/消灯や調光する実用的な機能も用意。こうしたユニークな提案によってガジェットを好む層から人気に火がつき、徐々に製品のラインナップも増えていった。
従来の照明器具にはない価値とは?
スマホと連動させて、タイマーで明るさや色を調節したり、GPSと連動して家に近づくと点灯させたりできる。豊富なアプリを使えば、音楽と光をシンクロさせる、メールなどの着信を知らせるといった使い方も可能だ。
「現在は屋外でも使えるバッテリー内蔵の照明やリボンタイプといった電球以外の製品も用意しています。より多くの人に使ってもらえるように、白色光だけの電球や物理スイッチも追加しました。対応するアプリもかなり増えています。開発仕様を公開しているので、音楽と連動するなど、我々が思いつかないようなアプリもどんどん出てきますね」
『Philips Hue』が目指すのは“照明を超えた照明”。いわゆるモノ消費ではなく、コト消費につながる提案を続けていくという。
照明器具らしい簡単な使い勝手をどう実現している?
壁にあるスイッチに近寄らず手元で操作できる点では、従来の照明より使い勝手はいい。音声操作に対応するモデルもあるほか、ワイヤレス仕様のスイッチも用意されていて、操作方法は柔軟に選べる。
「最初はガジェット的な色合いが強い製品でしたが、例えば季節感を演出するインテリア的な使い方や、光で睡眠習慣を調節する健康器具のような使い方も考えられます。アプリを工夫すれば、メールの着信や地震などを知らせる合図としても使えますね」
照明の光を細かく調節するスタイルは今後浸透する?
従来の日本の照明は明るさのみを追求する傾向が強かったが、インテリアの多様化などに伴って色やデザインのバリエーションも増加。機能面に優れることもあり、徐々に浸透していきそう。店舗などでの利用も見込まれる。
おそらく開発当初には想像すらできなかった使い方が、すでに数多く誕生している。 『Philips Hue』が本当に面白くなるのは、これからなのかもしれない。
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