ウイスキーマニアも初心者も楽しめる! スコッチウイスキー『グレン グラント』を徹底解説 『Asahi Brown Spirits Seminar2017』第4回レポート
世界的なブランドの洋酒について、その魅力と楽しみ方を伝えるメディア向けセミナー『Asahi Brown Spirits Seminar2017』。これまでテネシーウイスキー『ジャック ダニエル』、プレミアムバーボン『ウッドフォードリザーブ』、コニャック『カミュ』と世界的な洋酒についてお届けしましたが、今回が最終回。
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「このシリーズは全部読んだよ!」というアナタはもう素敵な洋酒通となっていることでしょう。
ラストを飾るのはスコッチウイスキー『グレン グラント』。この日、『グレン グラント』のマスター・ディステラー、デニス・マルコムさんが来日。『グレン グラント』の魅力をたっぷりと解説していただきました。デニス・マルコムさんは、蒸留所の敷地内で生まれ、17歳で樽職人として勤め始めて以来、約50年『グレン グラント』と関わりを持つ人物。英国王室からサーの称号を与えられています。
スコットランドの正装で現れた、デニス・マルコムさん。なんともチャーミングな姿。レトロなデザインのウエストポーチにはスマートフォンが入っており、ガジェットも愛用されているようです。それでは、『グレン グラント』の世界観をのぞいてみましょう。
『グレン グラント』の歴史は?
『グレン グラント』の蒸留所は1840年に創設。創設者は、ジェームズ・グラントとジョン・グラント兄弟。ジェームズは、政治家、エンジニア、発明家であるという多彩な人物。ジョンは、非常に物静かな蒸留をすることに向いたタイプの人物でした。それまで非合法に作っていたウイスキーをイギリスに合法なものとして売り込みました。
合法化される前に非合法なウイスキーが造られていた情景を描いた絵画を見せていただきました。昔は1万4000ほどの非合法な蒸留所があり、中には蒸留所というより、家庭で造られていたものもあったのだとか。
豊かな水源を確保した『グレン グラント』蒸留所
『グレン グラント』蒸留所があるスコットランドの地域。『グレン グラント』では自分たちの水源を確保してとてもいい条件が整っています。
200万リットルの水を1週間蒸留で使い、さらに、1800万リットルの水を冷却で使うため合計で、2000万リットルの水を使います。
独自のポットスチルを発明! さらに洗練された味わいに
かつては、首が短いポットスチルが一般的にずっと使われてきたのですが、1873年にメジャー・グラントがポットスチルの首の上部に精溜器をつけることを考案。蒸気が上がっていき、軽やかな味わいになる画期的なポットスチルが発明されました。
『グレン グラント』のウイスキーはもともと軽やかでフルーティーなものではあったのですが、精溜器の導入により、非常に軽やかな味わいに仕上がっています。
2006年にカンパリ社が買収 『グレン グラント』は進化を遂げる
『グレン グラント』は、2006年にカンパリ社が買収。買収当初までは5年物のシングルモルトとノンエイジのタイプ2種類のみの取り扱いでした。
カンパリ社による買収後、2007年からボトルデザインを一新。全てクリアグラスにして、中の美しい液体を見えるようにしました。5年物、10年物、12年物、18年物とファミリーをラインアップすることができました。
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