大手の参入が相次ぐAR分野で何が起きているのか ARグラスのCastARがスタジオ閉鎖
現実にデジタルな情報を投影するARデバイスの開発を行っているCastAR社がオフィスを閉鎖し、カリフォルニア州パロアルトにある本社とソルトレイクシティーにあるソフトウェア研究施設の従業員の解雇を行っていることが分かりました。CastARのARデバイスは2017年中に消費者向けの出荷予定となっていました。
Kickstarterでの成功、シリーズA資金調達も次の資金調達に失敗か
CastARは、Valve社でARのプロジェクトに関わった2名の従業員が2013年に設立したARスタートアップです。その後、Kickstarterでクラウドファンディングを行い、100万ドル(約1,1億円)以上を集めました。2015年にはAndroidの生みの親であるアンディ・ルービン氏が率いるベンチャーキャピタル(VC)から1,500万ドル(約16.5億ドル)のシリーズAの資金調達も行っていました。
米メディアPolygonは元従業員の話として、同ベンチャー・キャピタルがこれ以上の出資を望まず、他のVCからのシリーズBの資金調達に失敗した、と報じています。
出荷されない製品
2013年のKickstarterの当時は2014年9月の製品出荷を目指し、2015年の資金調達では2015年中の出荷を約束していましたが、遅れを重ね、2017年6月時点では2017年中の出荷を表明していました。
CastAR社のARデバイスはサングラス型のデバイスで、2基のプロジェクターにより再帰反射を利用してデジタル情報を投影します。
また、同社はオプションでCastARにパーツをとりつけることでVRヘッドセットとしても使えるようにすることを主張していました。
グラスからスマホへ ビッグプレイヤーの参入が相次ぐAR分野
現在、AR分野では、ただデジタル情報を投影して重ね合わせるだけでなく、SLAM技術をを活用した機器、機能が主流となりつつあります。SLAM技術により、眼鏡の前面におかれたカメラを通して空間を認識し、現実の物体とデジタル情報が干渉したり、歩いてもオブジェクトが空間に固定されます。
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