古くからドローン関連ソリューションを提供し、近年では一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の事務局運営や、ドローン専用飛行支援地図サービス「SORAPASS」の開発など、幅広い分野でドローンのサービスを提供するブルーイノベーション株式会社。
連載2回目の今回は、代表取締役の熊田貴之氏に、同社のハブ&スポーク戦略や、夜間の室内で自動飛行できるドローンを使ったサービス「T-FREND」などについて詳しく伺う。
「ハブ&スポーク戦略」で開発事業を加速させるブルーイノベーション
田口 ブルーイノベーションでは、どのような軸を持ってドローンの開発を進めているのでしょうか?
熊田 センサーユニットの技術とクラウドの技術、2本の柱で開発しています。クラウドはドローン専用飛行支援地図サービス「SORAPASS」がそれにあたります。
田口 センサーユニット開発の主軸は何ですか?
熊田 RICOH、東京大学と共同で開発している超広角ステレオカメラを搭載したドローンです。この開発は、3社で3年前から進めてきました。自己位置の推定と、3D地図の生成を利用して、GPS信号が入らない場所でも自動飛行ができるシステムです。
RICOHステレオセンサードローン紹介田口 3月に開催されたJapanDrone2017でも展示されていましたね。ほかにはどのようなドローンを開発していますか?
熊田 最近は、オフィスワーカーが健康に働くことを後押しするサービス「T-FREND」を発表しました。ドローンでオフィス警備をしながら、オフィス内も自動巡回して社員の帰宅を促して、社員の健康増進を促進するというサービスです。大成株式会社、東日本電信電話株式会社 (NTT東日本)、当社の3社で提携して開発したサービスです。
田口 これは大きな話題になりましたね。技術的には、どこがポイントになるのでしょうか?
熊田 ポイントは二つです。一つは夜間の室内で自動飛行ができる点、もう一つは自動で充電できる点です。
田口 夜間の室内で自動飛行ができるということは、GPS信号も映像解析技術も使わずに自動飛行ができるということですよね?
熊田 「T-FREND」のドローンではいくつかのセンサーを組み合わせることで、暗闇の室内での自動飛行を実現しています。
ただドローンをカスタマイズして提供するということではなく、サービスとビジネスモデルを作り上げるところまでやるというのが、ブルーイノベーションの強みです。
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