まずは月へ。SpaceXが2018年に2人の乗客を乗せて月周回旅行を実施すると発表
そうだ。火星の前に月に行っておこう。
イーロンマスク率いるSpaceXが火星を目指していることは皆さんご存知でしょう。2017年2月にはロケットFalcon 9の打ち上げ実験にも成功し、民間企業の宇宙開発ビジネスでは独走状態。勢いに乗ったイーロン・マスクは、なんと月への有人飛行計画を発表しました。
イーロン・マスクによると2018年に2人の民間人を乗せた宇宙船Dragon 2をFalcon Heavyロケットで打ち上げ、月の軌道を周回するという計画。宇宙の滞在期間は約1週間とのことで、乗客は月を回って地球に帰還します。その距離約48万2800〜64万3700km。2人の乗客の名前はまだ発表されていませんが、SpaceXによるとすでに「莫大な頭金」が支払われているとのこと。打ち上げ前に各種のトレーニングを積むそうですが、2人がこれまでにパイロットとしての経験があるかはまだわかっていません。
イーロン・マスクは記者会見で「本当にエキサイティングです。我々はやっと月を超える有人飛行ミッションまでたどり着きました。乗客も真剣です。Falcon HeavyロケットとDragon 2を使ってミッションは行われるでしょう」と答えています。
この計画は、有人宇宙船技術の開発のためのNASAによる商業乗員輸送開発プログラムからSpaceXが受け取った資金によって可能となりました。なおNASAも数年以内に月へ有人飛行を行う予定をたてています。
SpaceXの今後の予定は、まず2017年内に無人のDragon 2を国際宇宙ステーション(ISS)に送ります。2018年にはクルーを乗せたDragon 2を再びISSに送り、その後、今回発表された月周回旅行を実施するというもの。とはいえ、本来は2017年にDragon 2でクルーをISSへ送る予定でしたので、すでにずれ込んでいます。でもイーロン・マスクがいつも遅れるのは有名なことらしいので、気長に待ちましょう。
マスクによれば、SpaceXは「莫大な利益の元」になる「今回のようなミッションを他にも予定している」そう。あなたもSpaceXに大金を支払えば、月の周回旅行ができるかもしれません。莫大な金額がいくらなのかはわかりませんが…。
・SpaceX、Falcon 9ロケットの打ち上げ成功。見事な着地映像に夢を感じずにはいられない
image: SpaceX
source: SpaceX, NASA
reference: Wikipedia – 商業乗員輸送開発
Rae Paoletta – Gizmodo US[原文 1, 2]
(Shun)
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