悲惨な事件や災害が起こった時に、平常心を保ち仕事に戻るための3つの心構え
私は、世界中で起こっているすべての騒動のことを思い出させようとしているわけではありません。これは、正しいとか間違っているというようなことではないのです。銃や国境に関することでもなければ、政治や政治家の発言に関することでもありません。あなたのことです。
心を引き裂かれそうなことを見たり聞いたりした時、朝10時の会議に出たり、その日のうちに報告書を仕上げるために、やる気を奮い立たせるのは難しいことです。あまりにも悲惨なことが起きていると、自分の日常の仕事に没頭するのは馬鹿みたいに思えたりします。悲惨で巨大な何かの影がヌッと現れると、ToDoリストの小さな何百ものタスクが、突然取るに足らないことに思えます。
しかし、働かないわけにはいきません。仕事を辞めたり、築き上げたキャリアを無駄にしないためには、一体どうすればいいのでしょう? 今回はそういう時にうまく対処するための3つの考え方を紹介します。
1. 自分の仕事を誇りに思う
銃撃、犯罪、戦争、病気、テロ、干ばつ、難民、などなど……。この世には心を掻きむしられるような出来事はたくさんあります。今もどこかで起こっていて、昨日もどこかで起きていて、そして明日も多分どこかで起こります。身の回りでそんな悲惨なことが起こっていたら、日々の仕事に集中するのは難しいことです。
この世に楽しいことが無くなってしまったような気持ちになるかもしれません。大局的な視点で見ているので、自分のやっていることやToDoリストのタスクを片付けることが大したことではないように思えて、大事なことを見失い、苦しんでいる人に何かをしてあげたくなったりします。
しかし、仕事の責任を果たすことと、人を助けることは、相容れないものではありません。
午後5時に出なければならない会議がある? 素晴らしいことです。良い仕事をしているという事実を誇りに思いましょう。新しいプロジェクトに声をかけられた? いいじゃないですか。プロジェクトに飛び込んで、そのチャンスを楽しみましょう。同僚の仕事を手伝わなければならない? 完璧です。人を助けることや、その人の仕事に影響を与えられるのは素晴らしいです。
感情や、人助けや、思い出すことのために、それ以外のすべてをやめる必要はありません。仕事から離れるのではなく、仕事や責任を誇りに思って受け入れることで、気分や考え方が変わります。
2. 天使の声を聞く
恐れ、痛み、怒りなどは、あなたの内面で猛スピードの機関車のように駆け抜けます。このような激しく破壊するようなパワフルな感情のせいで、目の前の仕事に気が向かなくなります。
このような感情が頭に渦巻いていて、心が落ち着かない時に仕事をしたり、真面目に終わらせようとするのは、瑣末なことのように思えるでしょう。そうすると、冷静で平常心でいるのが難しくなります。
あなたを馬鹿にしたような質問をしてくる同僚に噛みつくかもしれません。1人では終わらないような仕事も「大丈夫、1人でできる」と思うかもしれません。職場や廊下で誰かがくだらないことを言っていると、ギロリとにらんだり、非難したりするかもしれません、しかし、そのような感情に火に油を注ぐようなことをして、苦い思いや誤解を生むのはよくありません。では、悲惨な出来事に対して、どのように対処するのがいいのでしょうか?
心や感情を守り、もっとゆったりと寛大に考えましょう。共感し過ぎたり、思い入れ過ぎたりしないようにします。あなたが最高の状態の時の仕事が最高の経験で、このような状態での判断は、悲惨な出来事に対する反応であり、適切なものではありません。
悪魔の声に惑わされず、天使の声に耳を傾けてください。
3. 深呼吸して前に進む
つまるところ、あなたにはやるべき仕事があるということです。エクセルのシートの数字とにらめっこしたり、マーケティング戦略の会議を仕切ったりするのは、世間で起きていることに比べたら馬鹿みたいに思えるのもわかります。しかし、それも大事なことです。堅実なことをするのに注力することで、精神的なバランスを徐々に保つことができるようになります。
だから深呼吸をしましょう。
深呼吸をして、自分に仕事があること、元気に生きていること、会社で座って仕事をすればお金がもらえることがいかに幸運なことか気付くはずです。良い人、きちんとした人に囲まれていれば最高ですが、最悪でも一緒に仕事をする仲間や、お茶をともにする知り合いくらいはいるはずです。周りを見渡して、深呼吸をして、自分がいかに恵まれているかを考えましょう。
それでも、ほかに考えてしまうことがたくさんあると、目の前の仕事に取り組むのが難しいこともあります。世界で起こっている出来事に比べたら、自分の仕事は大して重要ではないように思えるかもしれませんが、それでもいいのです。自分がそのように感じるのを受け入れることも、元の日常に戻るためのプロセスの一部です。多くのことができるようになるまで、少しゆっくりとペースダウンするのも大事なことだと覚えておいてください。自分の仕事をまっとうすることと、悲惨な目に遭っている人を心配することは、相反することではありません。
How to Get Through a Workday When The World’s Falling Apart | The Muse
Steve Errey(原文/訳:的野裕子)
Image by Doremi (Shutterstock).
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