近年、CTV広告への注目度が高まっています。CTVとはコネクテッドTVの略で、インターネットに接続可能なTV端末のことを指します。2020年以降コロナ禍で在宅時間が多くなったことにより、CTVの広告費が増え、CTV市場は急速に拡大していると言われています。今回は、CTV広告の特徴について見ていきましょう。
CTVとOTTの違い
CTVはOTとともに語られることがよくあります。それぞれの意味について見ていきましょう。 CTV(コネクテッドTV)はインターネットに接続可能なTV端末のことで、動画のストリーミングに主に利用されます。CTVにはスマートTV、インターネットに接続されたTVやTVスティック、ゲーム機などが含まれます。CTVの代表例として、PlayStation やApple TVなどが挙げられます。 OTTはオーバー・ザ・トップの略で、インターネットを通じてストリーミング配信されるメディアコンテンツのことを指します。OTTは動画だけでなく音声サービスも含まれます。動画OTTサービスの代表例としては、NetflixやHulu、オーディオOTTサービスの代表例としてSpotifyなどが挙げられます。サービスがプラットフォームを飛び越えて提供されるためこのように呼ばれています。 OTTとCTVは混同されがちですが、インターネットを経由したデバイス上でコンテンツを配信するサービス自体を指すのがOTT、そしてOTTでよく使用されるデバイスがCTVということになります。
スマートTVとリニアTV
CTVのデバイスの1つにスマートTVがあります。スマートTVとは、インターネットに接続し様々なコンテンツを利用できるTVのことです。CTVの中でもコンテンツをストリーミング視聴する際に、追加の機器が必要のないものがスマートTVです。 一方、視聴者がTV番組の放送時に、オリジナルのチャンネルで視聴する、いわゆる従来のTVがリニアTVです。現在では、家電量販店で販売される多くの最新TVが、インターネット通信機能を持つCTVになっています。CTVの視聴者の多くは若年層ですが、近年では中年層も急激に増加しており、すでに幅広い年代の視聴者がいると言われています。
リニアTVとコード・カッティング
CTVやOTTが登場したことにより、コード・カッティングと呼ばれる現象が起きています。コード・カッティングとは、ケーブルTVや衛星放送などの契約を解約し、ストリーミングやVODフォーマットだけを利用すること。近年ますますこの傾向が強まっており、CTVやOTTへの関心の強さがうかがえます。
CTV広告の利点
CTV広告の利点について見ていきましょう.
データに基づくターゲティングが可能
CTV広告では、視聴者の年齢や性別、場所、時間など様々なデータをもとにターゲティングすることが可能です。広告主は、商材や広告キャンペーンに合わせて、最適な広告の出稿を行うことが出来ます。従来のリニアTVでは出来なかった、詳細なターゲティングが出来るのがCTV広告の利点です。
ブランドリフト調査が可能
CTV広告では、ブランドリフト調査を行うことも可能です。ブランドリフト調査とは、広告接触者、非接触者それぞれにアンケートを実施して、ブランド認知度や興味関心、購入意向などを測定する調査です。
コンバージョン計測が可能
配信中のCTV広告の効果が最も高い時間帯や地域などを複数の効果測定方法によって検証することが可能です。測定したデータを広告効果改善に活かすことが出来ます。 リニアTVにおける広告市場は現在も大きいものの、広告成果の計測が困難です。その点、CTV広告ではTVという同じデバイスを使いながらも詳細な計測が出来る点が強みです。
まとめ
年齢・性別などの属性に応じたターゲティング配信や、広告の効果計測が可能なCTV広告は、マーケティングにおいて大きく注目されています。ただし、CTV広告は多くのプロバイダーやサービスで構成されているため、アトリビューションの精度についてははまだ課題が残っていると言えます。CTV広告の今後の動きに注目です。
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