詐欺事件から学ぶ金融学の基礎
ゴードン・ゲッコー。ジョーダン・ベルフォート。そして、クリス・ヴァリック。
IMDb(インターネットムービーデータベース)アメリカ版の“金融映画ベスト25”の上位3位(ノンフィクション作品を除く)を占める『ウォール街』、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』、『マネー・ゲーム』に出てくるスゴ腕証券トレーダーたちの名前だ。
魅力的なバッドガイズ
いわゆるダークヒーローを主人公にしたピカレスク・ロマンという小説のジャンルがある。上に紹介した3人のキャラクターも決して善人ではない。独特のクセの強さを発揮しながら、きわめて高い専門性が不可欠なはずの金融業界という世界でのし上がっていく。
金融業界で成功するための第一の武器は、言うまでもなく専門知識だろう。少なくとも、この業界についてまったく知らない筆者はそう思う。しかし、上で紹介した3本の映画を見るかぎり、カリスマ性や行動力、ハッタリと説得力、そして勘などのほうが大切な気がしてくる。いかにも銀行家というタイプより、実演販売の達人のようなトレーダーが頭角を現すことになる。
どこかクセのある人間は、それだけで魅力的だと思うのだ。
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