どんな会社でも社員がきちんと休暇を取るようになる秘訣

2017.6.11 20:07 更新

読了時間:5分53秒

「休暇を取らなければならない」という社風に変えるアイデア

休暇

Inc.:先月、メールもSlackも会議もない1週間の休暇を取って旅行に行きました。当然ですが、楽しかったです。帰ってきてからも、リフレッシュして休めただけでなくエネルギーが充填されて、自分の仕事もチームも向上するような意義のある新しいアイデアが出てきました。

残念なことに、休暇を取るアメリカ人は減っており、仕事から離れる時間がないことでプレッシャーを感じている会社員の数は増えています。会社が有意義な休暇を社員にきちんと取らせようとしないのは、会社にとっても、社員にとっても、その家族やお客さんにとっても、また健康にも良くありません。

夏休みが迫っている今こそ、会社や仕事のチーム内で、休暇は取った方がいいものではなく、取るべきものだという雰囲気に持っていきましょう。社内の雰囲気を変え、完全に仕事から離れる時間と許可をもらえる、いくつかのアイデアを紹介します。

上司の考え方を変える

上司が休暇を取らなければ、社員は誰も休暇を取りません。組織のリーダーは24時間365日対応可能であるものだという考え方は、危険な組織と厳しい前例をつくります。HubSpotでは、新しい管理職が社員の休暇に対してどのような考えを持っているのかわからなかったので、会社役員として毎月の優先事項で休暇を取るようにしはじめました。毎月の収益目標、成長目標、重要プロジェクトとともに、会社役員の人生の優先事項もリストに載りました。休暇を取るのは仕事の一部だという手本を上司が示さなければ、社員が進んで休暇を取らないので、これは個人的な優先事項ではなく、会社の優先事項なのです。

ハードルを取り除く

あなたの会社では、休暇を取るのに許可書や承認や通知や予定の共有がどれくらい必要ですか? 3つ以上必要な場合は問題があります。おそらく、あなたの会社の製品を買うのに、顧客はそのようなハードルを飛び越えません。社員が仕事から離れて休暇を楽しむのにも、そんなに複雑な迷路を設けないでください。休暇を取るプロセスを簡略化し、直属の上司が休暇をもっと取るように推奨し、休暇を取るプロセスを明確に制度化し、新入社員研修でも説明するようにしてください。面倒なルールや規則や承認プロセスを簡潔にすれば、社員は旅行の計画や宿の手配にもっと時間をかけられるようになります。

休暇を取ることを制度化する

HubSpotは、2010年から無期限休暇の制度を取り入れました。それを発表して以降、4つの海外オフィスを立ち上げ、1,400人以上の社員が増えました。制度はそのままで、優秀な人材を雇い、仕事中心の人生ではなく、人生中心の仕事を築くような自主性を与えました。しかもHubSpotは、無期限休暇に加えて、5年勤務すると1ヶ月のサバティカル(長期有給休暇)と、行きたいところに行けるように50万円の手当も与えました。HubSpotだけではありません。世界自然保護基金(WWF)は、社員が休み、組織がカーボンフットプリントを減らすために、「パンダ・フライデー」として隔週金曜は休日にしています。これは社員と組織どちらにとっても有益です。休暇を制度化することには2つのメリットがあります。休暇を重視している転職希望者には会社が魅力的に映り、社員は休暇を取るために懸命に働くようになります。

いつでも連絡が取れる人を重用しない

休暇を取ることを推奨すると言いながら、残業や休日出勤をして、休みを全然取らない社員に賞与や昇進を与えていたら矛盾します。休暇を取ることが昇進をあきらめることを意味するのであれば、会社のやっていることは間違いです。すべてのメールやSlackやJIRA(プロジェクト管理ツール)にすぐに返信する社員だけを昇進させていたら、社員は混乱するので、四六時中会社にいる人ではなく、バランスの取れた人生を送っている人を積極的に昇進させるようにしましょう。

休暇を取らないことで、社員やチームを責めるのは簡単です。しかし、最近の研究では、社員が休むように推奨する義務は、上司や組織にあることが証明されています。燃え尽き症候群は、医療費を上げ、生産性を落とし続けています。経営者や管理職は、休暇を取ることを社員の責任にするのではなく、会社の優先事項にするように社風を変えることができます。もはや責任転嫁はできません。経営者やリーダーが考え方を変え、休暇を取ったり、休息することは、リーダーとして不可欠なこと、戦略的な優先事項にしなければなりません。

Give Me A Break: Why Employees and Companies Should Prioritize Vacation|Inc.

Katie Burke(訳:的野裕子)

Photo by Shutterstock.

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Lifehacker


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