ChatWork山本代表にきく 強みを伸ばすチームづくり
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電子メールに代わる新たなビジネスチャットツールとして注目されている「チャットワーク」。現在、ユーザーは世界205の国と地域に広がり、日本だけではなくシリコンバレーや台湾にも拠点を持っている。同社を率いる山本敏行代表取締役は、アメリカの現地スタッフをマネジメントするうえで、働き方に対する日本人との意識の違いを強く感じたという。何がどう違うのか、山本氏の考察からキャリアの積み方のヒントを探る。
●転職する気がなくても人材紹介会社に行っていい
日本とアメリカでは企業の人材育成、転職に対する考え方が大きく異なる。それゆえ、一人ひとりの仕事観にも差が生じるようだ。
「日本だと、“会社に最適化”しがちだと思うんです。就職してからいろんな部署を回って、配属先が固まる。かたやアメリカって、3年ごとの転職が当たり前。そのため、会社に最適化するというよりも、自分を“職種に最適化”するんですよね。職種に特化してスペシャリストになっていく。そこで築いたキャリアを引っ提げて、ステップアップのための転職をするんです」
こうした仕事観が100%正しいとは考えていないと山本氏。しかし、会社にだけ最適化することは、個人としての強みを見失いかねないとも危惧する。
「日本の場合だと、20年、30年スパンで同じ会社に所属することも多いですよね。知り合いがSNSに投稿していたんですけど、とある人事が転職志願者に『あなたの強みはなんですか?』ってきいたら、『大企業で部長をやっていました』と答えたそうなんですが、それだけでは強みにはなりません。まさに、会社に最適化してしまったために、転職市場でのバリューを失ってしまったケースだと思います」
ただ、そうはいっても一つの会社に勤めあげ、社内でバリューを高めていく良さもある。そのうえで、いざとなればいつでも転職できる力を磨くこと自体は、今の会社で勤め続ける場合でもプラスに働くだろう。
「僕がおすすめしてるのは、転職する気がなくても人材紹介会社に行って『僕の価値はいくらですか?』って聞いてみること。価値が今より高ければそれだけバリューがあるんだって分かるし、転職先がないとジャッジされたら、それはちょっと今の働き方まずいんじゃないのっていうのが分かりますよね。じつは、僕も人材紹介会社の人と飲んでたときに、『僕って、どこかに転職できそうですか?』って話をしたら、『後継者がいない会社の社長とか事業長とか、そういうところで結構需要はありますよ』って言われて、給料もそこそこ良かったんで、ちょっとホッとしましたからね(笑)」
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