フェイスブックの開発者向けカンファレンス「F8」で発表された、5つの未来
アメリカはサンフランシスコで開催中(米現地時間で4月12日から13日)の、フェイスブック開発者向けカンファレンス「F8」。初日の講演では、主にフェイスブックの今後の展望について語られました。どんな未来が待っているのか…。5つの要点にわけてまとめてみましょう。
1:チャットbot
スピーチの中で、これからの10年に向けて特にアツく語ったマーク・ザッカーバーグ氏ですが、思い描くイメージの中心にあると言えるのがチャットbotの存在。チャットロボット、通称チャットbotは、人間と会話をすることができるソフトウェアです。これが、今後より便利に使い勝手がよくなるといいます。
マーク・ザッカーバーグ氏は、スピーチの中で以下のように述べました。「フェイスブックのメッセンジャーとWhatsAppを合わせると、ユーザーは日に600億ものメッセージを送っている」「僕たちは、ここからビジネスでどうコミュニケーションとるのかを探っていくことにした。友達とメッセージをやり取りするように、ビジネスでもできるはずだ」
ビジネスにおけるチャットbot、それがゴールです。例えば、デモではお花屋さんのチャットbotを使い、マーク・ザッカーバーグ氏がテキストメッセージで花をオーダーしてみせました。また、Ponchoというお天気サービスのbotも登場し、人間同士の会話に限りなく近い自然な言葉で天気を知らせてくれました。どちらのbotもFBメッセンジャー内にて、本日リリース。
ソフトウェアだけど、人間と人間らしく会話ができるチャットbotを、これからさまざまなビジネスに搭載していきたい考え。
2:VR
先月のOculus Riftいよいよ発売をうけて、マーク・ザッカーバーグ氏はVRを「最もソーシャルなプラトフォーム」だと称して再び強くおしています。
オリジナルのカメラ、Surround360を発表。これは3Dのデジタルコンテンツを制作するためのVRカメラです。一方で、今後カメラ業界に参入するつもりがないことも明言、このFBハードウェアSurround360はオープンソースです。魚眼レンズに広角レンズと装備も豊富。つまり、フェイスブックとしては、とにかくVRコンテンツをみんなにたくさん作ってほしいのです。
Oculus Riftが発売された今、次に何が待っているのか、それについてマーク・ザッカーバーグ氏から詳しく語られることはなく、こちらとしては焦らされている感じ。フェイスブックがただVRだけで満足するとは思えませんな…。
3:FB Live
フェイスブックは、ライブ配信機能FB Liveにて、ツイッターのPeriscopeやMeerkatを潰しにきてます。PeriscopeやMeerkatのアプリがでた時は、そこそこ盛り上がりました。ライブ配信アプリの数が多くなかったことがその理由でしょう。が、いつまでも大きい顔はさせません。FB Liveは追いつけ追い越せのアグレッシブな攻めをみせます。FB Live APIを公開することで、誰でもライブ配信機能を搭載して開発することができますから。
デモでは、DJIドローンからの映像をFB Liveで生配信しました。
4:人工知能
昨今、人工知能と言えばどの企業も取り組んでいるホットトピック。フェイスブックも例外ではありません。マーク・ザッカーバーグ氏は、人工知能が宇宙探索や自動運転車の開発に大きく貢献するだろうと語った上で、フェイスブックでは、ユーザーに自身が気づいていない興味があるはずのコンテンツを見せることに使いたいと発表しました。
マーク・ザッカーバーグ氏曰く「人工知能で目指すゴールは、人間の認識を超えたシステム開発」であり、「将来的には、写真を見ればそこに何が写っているのか、文章を読めばそれが何についてなのかを理解できるようになる」ということです。人工知能、年々猛スピードで賢くなっていますからね…。そうなっても不思議じゃないです。
フェイスブックは、多くの人工知能テクノロジーをオープンソースとして公開しました。ってことは、フェイスブックが人工知能を向上させればさせるほど、これを使うアプリも恩恵をうけることになります。
マイクロソフトのCortana、アップルのSiriと同じくフェイスブックにもデジタルアシスタントがいます。Mです。講演ではMについても触れられ、MessengerにてMを使ったbotが開発されるよう、Mの技術も公開されました。
5:レーザー
レーザー! レーザー? レー?ザー?
…なんすか!? このレーザーって項目は!?
ちょっと最後のレーザーが謎で、気持ち全部持っていかれそうですが、以上の5つ(いや、4つか?)が、フェイスブックが見据えるこれからの10年の肝となります。
Darren Orf – Gizmodo US[原文]
(そうこ)
- ブーストマガジンをフォローする
- ブーストマガジンをフォローするFollow @_BoostMagazine_