子どもの気持ちがわからないときは「フィンランド式キッズスキル」が役に立つ
『フィンランド式キッズスキル入門』(佐俣友佳子・著/学研プラス・刊)は、子育てにおける問題解決について学べる本です。
キッズスキルとは、子どもの「困ったクセ」や「問題行動」を解決に導くためのハウツーのことです。
日本の「しつけ」とは異なるアプローチの教育手法であり、理にかなっていると感じたので紹介します。
箸(はし)がうまく使えない
幼稚園に通う4歳の奈緒ちゃんは、最近になって、ご飯をきれいに食べられなくなりました。
お皿の上で料理をひっかきまわしてはぐちゃぐちゃにして、結局半分も食べないまま食事を終えてしまうのです。
(『フィンランド式キッズスキル入門』から引用)
奈緒ちゃんは、カレーやチャーハンならば普通に食べることができます。
スプーンを使うからです。
つまり、箸をつかう食事のときだけ「ぐちゃぐちゃ」にしてしまいます。
しかし、奈緒ちゃんの箸の持ち方には問題ありませんでした。
お母さんがていねいに聞き取りをおこなうと、奈緒ちゃんは「箸を使いたくない」と言います。
さらに話を聞いてみると、すこし前に「幼稚園のお友だちに箸の使い方をからかわれたことがある」ことがわかりました。
それがずっとトラウマになっており、箸を使うのがキライになったことがわかりました。
だから食べることも好きでなくなり、やがて食事をぐちゃぐちゃにしてしまうのです。
たしかに奈緒ちゃんは、お友だちと比べて「握り箸」の期間が長かったので、同年代のなかではいちばん箸の使い方がうまくありませんでした。
もし、あなたが親ならば、奈緒ちゃんをどんなふうに教えますか?
親子で話し合って原因をつきとめる
話し合ったあと、お母さんは「からわれて悔しかったね」と奈緒ちゃんの気持ちを受け止めてあげました。
それから、奈緒ちゃんは「時間がかかってもいいからお箸で料理をきちんと食べること」を、お母さんと約束しました。
奈緒ちゃんは、正しい箸の持ち方はできるので、あとはお箸を使うのに慣れるだけです。
お母さんは、奈緒ちゃんが箸を使うのが楽しくなるように「お箸でつまみやすい料理」を作るようにしました。
具体的には、唐揚げや野菜などの食材をこれまでの半分の大きさにカットして食卓に出したのです。
なによりも、奈緒ちゃんがうまく箸を使えたら、お母さんもお父さんもほめてあげるようにしました。
家庭の食卓におけるサポートによって、奈緒ちゃんは箸を使う食事のときも、お行儀よく済ませることができるようになったそうです。
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