前回は、大前氏が本格的にドローン空撮を始めたきっかけを伺った。趣味で撮影した広島県竹原市の空撮映像がコンテストで準グランプリを受賞したことが転機になり、ドローン事業を切り離した「株式会社Dron é motion(以下、ドローンエモーション)」の立ち上げへとつながっていく。今回は、ドローンエモーション設立の経緯や、目指す方向性について詳しく伺った。
投資家兼パイロットとして、ドローンエモーションを設立
【田口】私が代表を務める会社のことを大前さんに話していただくのも変な感じがするのですが、大前さんには現在、ドローンエモーションの投資家兼パイロットとして活躍していただいています。ここに至る経緯をお聞かせください。
あるテーマにおいてすごく強いビジネスチャンスがあるとすれば、会社という一本の柱を立てて事業機会を増やしていくことで、チャンスをつかみやすくなると思っています。ドローンはテーマ性が新しく、社会的にも注目を集めている分野なので、既存の会社(株式会社クリエイティブホープ)の一部門よりは、一つの会社としてしっかりアピールできる体制を作ったほうがビジネスに広がりを持たせやすいだろうと考えて、ドローンエモーションを立ち上げました。
【田口】大前さんとお仕事させていただくようになったとき、投資家として参画しながらパイロットもされるというのは、非常にユニークな方だなぁと思いました。
私が投資家として参画する意味は、ビジネスをスピーディーにするところだと思っています。事業をしながら徐々にカタチを作っていくというやり方もあるのですが、スピードが速いドローン業界の中で、さらにスピードを上げて事業を展開していくとなると、資金を投入してスピードを上げる工夫をしていく必要があると考えました。そのため、ドローンエモーションの投資家として元コロプラ副社長の千葉さんにも参画していただいて、自分以外のいろいろな方からアドバイスを受けたり、関係性を構築するためのサポートをしていただいています。
パイロットとして参加しているのは、空撮が好きだからですよ(笑)。
【田口】ドローンエモーションで行っている事業について、大前さんからご紹介をお願いします。
ドローンエモーションは大きく二つの事業を行っています。一つ目は空撮関連事業。もう一つはパイロットの育成事業です。 空撮に関しては、映像にテーマ性を取り入れて、地域の四季折々の魅力を伝える「四季パッケージ」というサービスを提供しています。ドローンを地方創生に活用したいという想いで開始したサービスです。これは、クライアントの地域を年に4回訪問して撮影するパッケージで、空撮映像だけでなく、マーケティング的な観点からのサポートや方法論、アドバイスなども含んだ包括的なサービスです。空撮に四季を絡ませることで、見た人に土地の魅力がしっかり伝わる映像になるんです。テーマのない映像というのは、何をアピールしたいのかわかりません。四季が入ることで、メリハリがつくんですね。
二つ目のパイロット育成事業は、さまざまなドローン操縦士育成スクールや企業と組んでドローンの基礎知識や安全運航の知識、操縦の技術をレクチャーしています。また、企業がドローンを活用した新サービスを考えるときに、その企業のニーズに合わせたカリキュラムでレクチャーする、企業ニーズに合わせたパイロット育成もしています。
なぜ「地方創生×ドローン」なのか?
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