「大塚はなおか」の店主直伝、日本酒を選ぶときに必要な2つのポイント
お酒は好きだが詳しいことは分からない、店頭に行っても数あるお酒を前にどれを手に取ればいいのやら……。
「日本酒は好きだけど難しい」と思っている人に、日本酒のプロ、「大塚はなおか」の店主・花岡賢さんが、日本酒を選ぶポイントを伝授。
無理に自分で選ばず、2つのポイントを抑え、欲しい味を正確に店員さんに伝えることが大事だという。
欲しい味にたどり着くには「風味」と「濃度」の2つを押さえる
風味…フルーティか穀物か
「フルーティな香りがする果実系か、お米のうまみが強い穀物系か。ざっくりいうと、日本酒の風味はこの2タイプしかありません」(花岡さん)
濃度…すっきりか、濃厚か
「すっきり、中間、濃厚の三段階でいいでしょう。風味と濃度を組み合わせれば、だいたい思い通りのお酒を教えてくれるはずです」(花岡さん)
この2つの軸をベースに、タイプの違いがわかりやすい3本を花岡さんに選んでいただいた。
①フルーティ×中間=ワインのような透明感
近年の日本酒ブームを牽引する人気銘柄、愛知県の<萬乗醸造>が醸す「醸し人九平次」の純米大吟醸は、驚くほどさわやかな口当たりと程よい酸味がまるで高級ワインのよう。
フルーティ系日本酒の代表格でフレンチやイタリアンといった料理とも相性がいい。和食なら野菜料理とは好相性だという。
カルパッチョ、アクアパッツァ、サラダなど
②穀物系×すっきり=冷も燗も美味しい万能型
<石本酒造>の「越乃寒梅」は60年代に大ブームを巻き起こした超有名ブランド。多くの名店で愛され続けている銘酒だからこそ、という花岡さんのセレクト。
「醸し人九平次」との違いは穀物系で和食に合わせやすい。数ある「越乃寒梅」の中でも特に安価な「白ラベル普通酒」はキレが抜群。冷たくキリッと、飽きたらお燗でほっこり、気分に合わせて変化する実力派の1本である。
和食全般
③穀物系×濃厚=どっしり濃厚な米のうまみ
「越乃寒梅」とは対照的に「濃いタイプ」として選ばれた<車多酒造>の「天狗舞 山廃仕込 純米酒」。「山廃」とは自然界の乳酸菌を取り込んで日本酒を醸す手法のひとつのこと。どっしりパンチのある酒質が特徴である。
「穀物系の日本酒はだいたいどの和食にも合うのですが、濃度が高くなると前菜では負けてしまいます。日本酒と料理を合わせるコツは「濃さ」を揃えること。この「天狗舞」には、豚の味噌漬焼きやぶり大根など、味の染みた和惣菜を合わせましょう」
煮魚、鍋、きんぴら、佃煮、肉の粕漬・味噌漬焼きなど
日本酒選びは複雑と思いがちだが、至ってシンプル。
花岡さんが教えてくれたお酒選びのルールや料理との組み合わせ一覧、紹介した3本の更に詳しい日本酒の説明はFOODIEへ。花岡流のルールを知ればもっと気軽に日本酒の魅力を味わえるはずだ。
ユキコニシムラ
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